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森立之生誕200年祭 リポート

 去る2008年1月13日,東京・池袋にある洞雲寺にて,森立之生誕200年祭が開催された。
 法要のあとには,主催者となった3団体を代表して,北里研究所東洋医学総合研究所医史学研究部の小曽戸洋先生(写真),日本内経医学会の左合昌美先生,森立之研究会の岩井祐泉先生が,それぞれ追悼講演をされた。

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 森立之生誕200年祭の趣意書には,「多紀元簡・元胤・元堅ら父子に代表される幕末の考証学的医籍研究は,中国でも夙に高い評価を博してきた偉業であり,わが国が世界に誇示しうる盛勲であることは周知の通りです。それらの業績は……維新前後に集大成されることとなりました。その白眉というべき人物が森立之です。」とある。さらに結びには,「森立之が生誕して平成19年(2007年)11月で200年になりました。今日の漢方医学は見事に復興の宿願を果たし,またその確固たる基盤として江戸考証学の高度な業績に光が当てられています。本日,森立之の墓前においてその生涯を追悼し,労苦を偲び遺功を顕彰せんと企画いたしました」と述べられている。
 追悼講演の中で,まず小曽戸先生は,「20数年前には日本漢方の大家でさえも,考証学など臨床の役に立たないものだといって軽蔑する風潮があった。現在のように評価が高まるとは感無量である。しかしまだまだ理解は足りていない。この学党をぜひ後世につないでいってほしい」と述べられた。
 つづいて左合先生は,『素問攷注』のなかの森立之の注釈の一部の内容について,実際に森立之がどのような考証を行っていたのかを具体的に解説された。
 最後に岩井先生は,森立之研究会が発足して『傷寒論攷注』を読解するようになった経緯を振り返り,研究会を通じて得られた成果について報告された。

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