« 2005年10月 | メイン | 2005年12月 »

2005年11月 アーカイブ

2005年11月04日

黄煌先生への質問

 古方派と弁証派について,黄煌先生の考え方をうかがいました。中国の中医薬大学の教育では,病因病機学説にもとづいた弁証論治が主流となっています。しかし,黄煌先生はまずは薬証・方証を把握することが最重要であり,そのあとに臓腑病機や気血津液・八綱・六淫学説などを教えてもよいのではないかとおっしゃっています。日本の漢方教育のあり方を考えるうえでも,とても示唆に富むご意見ではないでしょうか。翻訳していなくて申し訳ありませんが,中文のまま掲載させていただきます。

黄煌 先生

 先生は,経方派と弁証論治派とは,中医の歴史において基本矛盾として存在してきたと考えられますか。そうであれば,どうして歴史的に併存してきたのでしょうか。そうでなければ,両者は敵対的関係にあったのでしょうか。
弁証論治(病因病機)説の有用性を,黄煌先生が否定されるのは,学院派がそれを臨床的に発展させていないという現実の問題を非難されているのでしょうか?それとも学説としての病因病機学説そのものを,否定されているのでしょうか?どちらなのか,伺いたいと思います。

黄煌 先生からのご回答

経方派的提法,応該是在上个世紀的二三十年代,与其相応該的是経方派。弁証論治派的提法,応該出現在最近,主要是指教科書理論指導下,以臓腑病機為主要弁証方式,采用以法遣薬的現代中医。経方派与弁証論治派不是出現在一个歴史時期。
 如果説経方派与時方派的并存,那時有的,歴史上両者的関系也不是対立,而是混雑在一起。経方派強調経典的学習,基本功比較扎実,有研究的頭脳。而時方派則主要是一般的臨床医生,主要承継一些通套方薬,以医謀生者為多。両者的関系,是学術層次高低的区別;,是研究者与開業医的区別。
 我対病因病機的否定,主要是対学院派僅僅強調臓腑病機,而忽略伝統的方証的傾向很不満,這種傾向,忽略了技術,忽略了実践,从而導致人才臨床能力的厳重缺失。我認為,在掌握了薬証・方証等技術性関鍵以后,適当応用臓腑病機气血津液以及八綱六淫等学説予以解釈和指導,也是可以的。無論是中国環是日本,中医的問題是方薬応用的技術規範不明確,療効不明顕,而学説太繁瑣,理論概念模糊,不易学習。

                          黄 煌

2005年11月10日

江蘇中医薬情報のHP

南京市は江南エリアの中心的な大都市であり,江蘇省の省都です。
江蘇省の中医薬情報を発信している「江蘇中医薬信息網」という,HPを見つけましたのでご紹介します。
中文のサイトですが,ご興味があればクリックしてみてください。
このサイトは江蘇省の4つの中医薬関連の学会と1つの雑誌が,共同で提供しています。

老中医のプロフィールや中医薬情報などが発信されており,「中医学術」のなかの「中医文献」のところには『神農本草経』の全文データがありました。
調べものがあるときには便利かもしれません(簡体字ですが…)。

中国では各省にそれぞれ中医薬学会や中西医結合学会,針灸学会などがあり,また専門各科の分科会も充実していて,中医をやる人たちにとっては本当にうらやましい環境ですね。

2005年11月18日

南京 研修旅行ガイド

南京ガイド

研修旅行に出発する日が近づいてまいりました。
南京の観光情報や南京のホテル・大学の情報,さらに旅のお役立ち情報に関するHPをいくつかご紹介します。
色の変わっている文字のところをクリックしてご覧ください。


まずは,中国国家観光局の提供している,南京市の情報ページです。

次に,ちょっとチェックしておきたい南京の週間天気予報はこちらです。
11月18日の週間予報では,南京到着日11月23日の天気は晴れ,気温は最高17℃,最低6℃と,東京とそれほど違わないようですね。

ここが南京市で宿泊する予定の南京古南都ホテルのHPです。

それから,南京中医薬大学のHPと,老中医の紹介が「専家介紹」にのっている江蘇中医院のHPです。

人民元の両替レートは中国銀行のHPの右端,「行情分析室」の欄にある「外匯牌价」が参考にできます。
ちなみに11月18日の人民元の売り出し価格は6.8266なので,「100円で6.8266元が買える」ということで,つまり1元は約14.6円です。
出発前に成田空港で両替すると,もう少し割高なレートになると思います。

成田空港ですんなり出発ロビーに集合できるように,ご心配な方はぜひ出発前に成田空港のHPで空港ご利用ガイド・案内図を見ておいてください。


情報は以上ですが,少しでもみなさんの旅の参考になれば幸いです。
今回の研修旅行で,多忙なうえに高齢な老中医の先生方に指導をお願いすることは,一筋縄ではいかずなかなか大変でした。
やっと研修スケジュールがほぼ確定し,あとは研修の成功を祈るばかりです。
体調を万全に整えて,南京に望みましょう。

2005年11月21日

訒鉄涛先生の

いま世界的な大流行が懸念されている鳥インフルエンザに関して,訒鉄涛先生が,羊城晩報という広州の新聞で発表されたコメントが中医ドットコムに紹介されています。

ご興味のある方は,こちらをクリックしてご覧ください。

南京研修旅行では,やはりSARS治療で訒鉄涛先生とともに指導力を発揮した周仲瑛先生にお会いできる予定です。
周仲瑛先生はインフルエンザの問題に関してどんなお話をされるでしょうか?
とても楽しみですね。

About 2005年11月

2005年11月にブログ「中国研修旅行ブログ」に投稿されたすべてのエントリーです。新しい順に並んでいます。

前のアーカイブは2005年10月です。

次のアーカイブは2005年12月です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type