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黄煌先生の経方論について

編集長からのメッセージ

さて,南京では,黄煌先生にお会いし,講演をしていただく予定です。
黄煌先生は,『中医臨床』にたびたび登場しておられるので,ご存じの方も多いかと思いますが,はじめて黄煌先生の講演を聴かれる方は,少々面食らわれるかもしれませんので,すこし説明をさせていただきます。

黄煌先生は中国の経方派に属する先生で,経方医学の実践性・臨床性を非常に重視しており,日本の古方派の医学にも強い関心を寄せています。
そして特に「方証相対」「薬証相対」の重要性を強調します。
その背景には,教育者として,現在の中国中医界の問題点を鋭く意識していることがあるのだと思います。
本来素晴らしい医学であるはずの中医学の良さを,十分に発揮できていないというジレンマを感じているようです。
病因病機学説による弁証論治を,先生は「思弁的,衒学的,空論の医学」と論断します。大変極端ですが,中国中医界の一側面を鋭く見ているのだろうと思います。
日本のある経方派の先生も現代中医学に対して,よく似た表現をしています。

黄煌先生の話を通じて,われわれが学んでいる中医学のもう一つの側面を見てとることもできると考えます。
それによって,中医学の価値をより総合的に認識し,活用していくことができるのではないかと考えます。

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2005年10月07日 15:17に投稿されたエントリーのページです。

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