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2005 南京研修旅行 アーカイブ

2005年09月16日

ただいま研修旅行準備中!

 はじめまして。中医の連絡帳ブログへようこそ!
東洋学術出版社主催の「南京中医薬大学研修旅行―老中医に学ぶ旅」は、申し込み締切日を迎え、男性6名、女性4名の10名の先生方にご参加お申し込みをいただきました。病棟でじっくり研修するのには最適の人数で、とてもよかったです。
 旅行の詳細はただいま調整中ですが、決まり次第また参加者の皆様にお知らせしてまいります。充実した中医学の研修ができるよう、これから参考となる情報・資料なども提供していきたいと思います。いろいろな中医の話題も書き込んでいくには「ブログが便利かな?」と思いつき、このたびはじめてブログにチャレンジしてみました。ときどき覗いてみていただけるとうれしいです。
 出発までまだ2ヶ月以上ありますが、いまからわくわくしながら準備していこうと思います。では、よろしくお願いいたします!  編集部S.

2005年09月21日

老中医のはなし 周仲瑛先生

49409b50.jpg『方薬心悟―名中医処方用薬技巧』(黄煌主編,江蘇科学技術出版社)という本のなかに,江蘇省の老中医へアンケートを行った際の回答がまとめられていて興味深いです。
そこから,今回の研修旅行でお会いできる予定になっている老中医のお一人,周仲瑛先生のご回答を一部ご紹介します。


周仲瑛,男性,1928年生まれ。南京中医薬大学教授。

●最も崇拝する医学家:張仲景,孫思邈,朱丹渓,李東垣,葉天士。
●中医の必読書:『内経』,『傷寒論』,『金匱要略』,『温疫論』,『温病条弁』,『景岳全書』,『類証治裁』,『本草綱目』。
●治学格言:「勤読精思,博採衆長」(一心に励んで書を読み深く思考し,広く他人の長所を吸収する。)
●医者としての準則:死に瀕する者を救い負傷者を助け,職務に忠実であること。
●最も治療を得意とする疾病:高血圧症,肝炎,流行性出血熱,慢性胃炎,慢性気管支炎,喘息。
●最も応用を得意とする薬物:大黄,天仙藤,白薇,陳莱菔英,鬼箭羽。
●最も応用を得意とする処方:小青竜湯,半夏瀉心湯,麻杏石甘湯,栝楼薤白半夏湯,黄連温胆湯。


2005年09月22日

老中医のはなし 夏桂成先生

周先生に続いて,夏桂成先生のご回答の一部をご紹介します。

夏桂成





夏桂成,男性,1932年8月生まれ。
江蘇省中病院 主任医師。

●最も崇拝する医学家:陳自明,傅青主,張景岳。
●中医の必読書:『内経』,『金匱要略』,『傅青主女科』,『婦人規』。
●治学格言:「学習!学習!再学習!学無止境。認真!認真!再認真!一絲不苟。」
(学習!学習!もっと学習!学問に終点はない。真剣に!真剣に!もっと真剣に!1つたりともおろそかにはしない。」
●医者としての準則:「治病治人,人病結合。」
●最も治療を得意とする疾病:不妊症,更年期総合症,生理痛,切迫流産,子宮内膜症。
●最も応用を得意とする薬物:当帰,赤芍,白芍,山薬,鹿角片,五霊脂。
●最も応用を得意とする処方:帰芍地黄湯,滋腎生脈陰,毓麟珠,加味失笑散,生化湯。

2005年09月26日

婦人科・夏桂成先生の周期療法について

夏桂成先生の周期療法は,日本ではイスクラ薬局が最初に注目して取り入れ,系列の薬局で応用されており,不妊症などに対してかなり成果をあげているそうです。基礎体温の低温期・高温期のサイクルを整えることによって,女性の体調は改善し,妊娠率も上がるとのことです。
この周期療法について解説された文献はないかと探していたところ,次のHPを見つけました。以前南京中医薬大学の夏桂成先生のところに研修に行かれた薬剤師さんのHPで,とてもわかりやすく周期療法についてまとめられています。
リンクフリーということなので,クリックしてご覧ください。

沼津・小島薬局HP―周期療法について

本格的な夏先生の論文については南京中医薬大学学報ほか,多くの学術雑誌に掲載されております。
もしご関心のある疾患・テーマなどがあれば,できるだけ情報を集めてお知らせしたいと思いますので,ご要望をお寄せください。

下のcommentsをクリックすると,お書入れいただくことができます。
ペンネームを入れ(次のメールアドレス,URLは空欄で可),コメントを入力し,「投稿する」ボタンを押してください。
ご入力いただいたコメントは,本ブログ上で公表されます。
なお,内容があまりに不適切であるような場合,管理者が削除させていただく場合もございます。
ご了承ください。

2005年10月01日

中国中医界の先導者 周仲瑛先生について

今回の旅行でお会いする予定になっている老中医・周仲瑛先生は、かつて南京中医薬大学の学長を務められていたころに、中国の中医薬大学で使われて評判が高い、いわゆる「五版教科書」(『中医内科学』上海科学技術出版社、1985年発行)の副主編を、董建華先生とお二人で担当されています。
今回の旅行に参加される先生方の中にも、この教科書で中医内科学を学んだ方が少なくないでしょう。

内科学5版








説明書きを読むと、この本の中で周先生は感冒・咳嗽・肺痿・肺癰・哮証・喘証・肺労・肺脹・痰飲のパートを担当されているそうです。




周先生は1928年生まれということですから、今年で77歳になられますね。
代々続く医者の家系に生まれ、幼少時代からお父様に中医を教わられたといいます。

中国では1947年に中医排斥運動が起こり、中医学が冷遇を受けた時代がありました。中医学の発展が大きく阻まれたときでしたが、そのときに周先生は精神的重圧を受けながらも、中医学に対する信念をより確固たるものにされたといいます。

1956年に上海中医学院を卒業されて以来、常に臨床の第一線に立って活躍されていらっしゃいます。
1980年代に流行性出血熱が中国で流行した際、死亡率が80%にも及び、医者がなすすべを失っていたときにも、周先生は疫区に赴き、温病・傷寒などの各家学説を総合して系統的治療方法を提示され、死亡率を全国水準並みにまで低下させることができたそうです。
以来周先生は、急性伝染病に対する中医治療の有用性を特に意識され、心血を注いで中医内科急診学という新分野を拓かれました。
そして、2003年に中国でSARSが流行した際にも、周先生が治療方針について指示を与えたことで、SARS制圧に大きな成果を生みました。

近年、周先生は中医学の西洋化の風潮を憂い、中医学の発展に関しても提言をされています。
「西洋の立場に立って中医をみれば、誤りを生んでしまう。
 中西医学は2つの異なる医学であり、両輪として補完しあうべきものである。
 そして、中医学はまだまだ未開拓の宝の山なのだ。」と…。

一家の説にとらわれることなく、幅広く各家のよいところを総合すべきだと強調される周先生。
豊富な臨床経験の中で、重篤な患者や疑難病患者の治療に数多く携わられ、高い治療成果をあげられている先生から、短い研修の中でもきっと何か大切なものを学び取れるのではないでしょうか。
 



2005年10月07日

黄煌先生の経方論について

編集長からのメッセージ

さて,南京では,黄煌先生にお会いし,講演をしていただく予定です。
黄煌先生は,『中医臨床』にたびたび登場しておられるので,ご存じの方も多いかと思いますが,はじめて黄煌先生の講演を聴かれる方は,少々面食らわれるかもしれませんので,すこし説明をさせていただきます。

黄煌先生は中国の経方派に属する先生で,経方医学の実践性・臨床性を非常に重視しており,日本の古方派の医学にも強い関心を寄せています。
そして特に「方証相対」「薬証相対」の重要性を強調します。
その背景には,教育者として,現在の中国中医界の問題点を鋭く意識していることがあるのだと思います。
本来素晴らしい医学であるはずの中医学の良さを,十分に発揮できていないというジレンマを感じているようです。
病因病機学説による弁証論治を,先生は「思弁的,衒学的,空論の医学」と論断します。大変極端ですが,中国中医界の一側面を鋭く見ているのだろうと思います。
日本のある経方派の先生も現代中医学に対して,よく似た表現をしています。

黄煌先生の話を通じて,われわれが学んでいる中医学のもう一つの側面を見てとることもできると考えます。
それによって,中医学の価値をより総合的に認識し,活用していくことができるのではないかと考えます。

黄煌先生の経方論について―研修参加者のコメントより

黄煌先生の経方論について,ある研修旅行参加者の先生からコメントをいただきましたのでご紹介させていただきます。

 中医学は実践の医学です。
ですから,「方証相対」「薬証相対」を中心に治療するということは,陰陽五行・運気論・脾胃論・痰瘀論などいろいろ学び終えて自分のものにした人が「所詮理屈は理屈だよ」と言うのと同じだという気がしないでもありません。
腕の良い職人が簡単に,素晴らしい細工物を作ったとき,「どうやったらこんな素晴らしい物を作れるのか?」と他人が訪ねても,結局は「知識」ではなくて,すでに「智恵」の世界だと思います。
 でも,その智恵のレベルにたどり着くためには,いろいろな知識の段階が必要な気もします。
古方家・経方家といっても千差万別で,古方派・経方派の中にも理屈にこだわる人は結構いらっしゃるようです。
文章を読んでみると、それこそ現代中医学理論そのものがわけもなく入れられていたりして,一体これは何かと驚かされます。

 黄先生のように徹底的に方証、薬証だけで高い治療効果を示す医師は、きわめて少ないような気がします。
「〜もどき」ではない、本物の経方家なのでしょうね。
わたしもファンの一人で、いつも注目しています。

黄先生は,現代の徐霊胎になるつもりなのでしょうか。
歴史は何度も何度も,行ったり戻ったりするのでしょうか。

2005年10月21日

夏桂成先生の『中医婦人科理論与実践』

2376de4e.jpg写真は,先日亜東書店で購入してきた夏桂成主編『中医婦科理論与実践』(人民衛生出版社)という本の表紙です。
先生の婦人科理論がまとめられた,600ページほどある大きな本です。
まだ中身を読めていないのですが,序文のところにこの本がどんな本なのかということが書かれていました。
ご参考までに,本書の序文を引用します。



夏桂成主編『中医婦科理論与実践』 序文 

 中医婦人科学の発展においては,伝統的な基礎をしっかりと継承しながらも,新しいものを創造すること,つまり深い理論をもちながらも,あわせてそれを突き破りつつ,専門科としての系統的理論の特徴が形作られてきた。そして,現代婦人科学の新しい知見や手法を取り入れて,中医婦人科学を発展させることも必要とされるようになっている。臨床においては,絶えず経験を総合し,「経・帯・胎・産」の各病証の診断治療法則,特に病証の進展の縦向法則を導き出すことが重要である。
 私は中医産婦人科医として,医療・教育・研究に従事して約50年になるが,理論と実践についてともに深く論述した産婦人科の書を完成させたいと常に思ってきた。この本には私の理論探求と臨床実践がすべて反映されている。
 本書は上篇・下篇・附篇に分かれている。上篇の10章は理論篇であり,私が長年にわたり主張してきた「月経周期と調周期方」を論じている。この理論は,私が中医婦人科理論を研究するなかで総括してきたものであり,いまだ完成されたものではない。私たちの考え方は,次の通りである。腎(天癸を含む)−心(脳を含む)−子宮(衝任を含む)の生殖系統のコントロールによって,陰陽が消長転化し,それによって月経周期が調節される。したがって生殖のリズムと,天・地・人の間における陰陽の消長転化の法則とは関わり合いをもっており,共通性が存在する。また,女性一人一人の遺伝・生活・居住地・気候・人種などの違いを細かく観察すれば,その変化法則の違いについても理解することができる。共通性と特殊性,マクロとミクロ,整体と局所,外部と内部などといった,月経の周期の複雑性を生成する要因について,私たちは長期にわたって深く観察した。その際に,月経周期を行経期・経後期・経間排卵期・経前期の四期に分けた。さらに,古人のいう経前期にあたる経前後半期を設ければ,五期に分けられる。そして生理・病理・診断治療の三方面から,これらの周期について全面的な論述を行った。同時に,「7,3,5」の奇数律の臨床応用の一章を設け,女性の生理・病理の特殊な法則について簡単に述べた。その後ろには,五行学説と運気学説の章を設け,疾病の予測と未病の予防に役立つようにした。
 下篇9章は,伝統的な「経・帯・胎・産・雑病」の順に論述している。婦人科という専門科の発展のなかでも,婦人雑病の概念は模糊としているため,そのうちの不妊症・生殖器官炎・女性生殖器腫瘤・外陰および陰道の疾患・乳房疾患などの各病証について,病因病理・診断と鑑別診断・弁証論治・臨床経験を簡単にまとめた。病因病理・弁証論治は臨床の実際と符合していなければ意味がないため,主たる証型の論述と弁証治療だけに限定し,その進展と弁証治療法則を明らかにした。臨床経験については,私たちの考え方に重点を置き,理論的特長・弁証論治の経験・臨床常用経験方・薬理分析・実験研究・現代医学的な関連知識について述べ,中西医薬結合治療の方法と薬物についても,これまでの経験と当代の学者の優れた理論と弁証論治の新手法を紹介した。病証は臨床でよくみられるものを前提とし,伝統的な病証ももちろん含めた。また,帯下過少や母子血液型不適合・妊娠身痒・卵巣過度刺激総合症などの新しい病症も含めた。総じて,理論を実際の臨床に関連付けて,実践によって理論を発展させ,私たちの理論が特徴づけられ効果をあげてきた。
 附篇の2章のうちの1章は,私たちが探求して近年に作り出した,臨床常用経験方27首であり,3つに分類される。1つは,古方の新しい運用法,2つ目は新しい病症に用いるために作り出した処方,3つ目はすでにある経験法の加減方である。もう一方の章は,臨床病案分析である。どの症例も精選したもので,すべてに病歴・診断治療の経過・病案分析・考察を紹介している。

2005年11月04日

黄煌先生への質問

 古方派と弁証派について,黄煌先生の考え方をうかがいました。中国の中医薬大学の教育では,病因病機学説にもとづいた弁証論治が主流となっています。しかし,黄煌先生はまずは薬証・方証を把握することが最重要であり,そのあとに臓腑病機や気血津液・八綱・六淫学説などを教えてもよいのではないかとおっしゃっています。日本の漢方教育のあり方を考えるうえでも,とても示唆に富むご意見ではないでしょうか。翻訳していなくて申し訳ありませんが,中文のまま掲載させていただきます。

黄煌 先生

 先生は,経方派と弁証論治派とは,中医の歴史において基本矛盾として存在してきたと考えられますか。そうであれば,どうして歴史的に併存してきたのでしょうか。そうでなければ,両者は敵対的関係にあったのでしょうか。
弁証論治(病因病機)説の有用性を,黄煌先生が否定されるのは,学院派がそれを臨床的に発展させていないという現実の問題を非難されているのでしょうか?それとも学説としての病因病機学説そのものを,否定されているのでしょうか?どちらなのか,伺いたいと思います。

黄煌 先生からのご回答

経方派的提法,応該是在上个世紀的二三十年代,与其相応該的是経方派。弁証論治派的提法,応該出現在最近,主要是指教科書理論指導下,以臓腑病機為主要弁証方式,采用以法遣薬的現代中医。経方派与弁証論治派不是出現在一个歴史時期。
 如果説経方派与時方派的并存,那時有的,歴史上両者的関系也不是対立,而是混雑在一起。経方派強調経典的学習,基本功比較扎実,有研究的頭脳。而時方派則主要是一般的臨床医生,主要承継一些通套方薬,以医謀生者為多。両者的関系,是学術層次高低的区別;,是研究者与開業医的区別。
 我対病因病機的否定,主要是対学院派僅僅強調臓腑病機,而忽略伝統的方証的傾向很不満,這種傾向,忽略了技術,忽略了実践,从而導致人才臨床能力的厳重缺失。我認為,在掌握了薬証・方証等技術性関鍵以后,適当応用臓腑病機气血津液以及八綱六淫等学説予以解釈和指導,也是可以的。無論是中国環是日本,中医的問題是方薬応用的技術規範不明確,療効不明顕,而学説太繁瑣,理論概念模糊,不易学習。

                          黄 煌

2005年11月18日

南京 研修旅行ガイド

南京ガイド

研修旅行に出発する日が近づいてまいりました。
南京の観光情報や南京のホテル・大学の情報,さらに旅のお役立ち情報に関するHPをいくつかご紹介します。
色の変わっている文字のところをクリックしてご覧ください。


まずは,中国国家観光局の提供している,南京市の情報ページです。

次に,ちょっとチェックしておきたい南京の週間天気予報はこちらです。
11月18日の週間予報では,南京到着日11月23日の天気は晴れ,気温は最高17℃,最低6℃と,東京とそれほど違わないようですね。

ここが南京市で宿泊する予定の南京古南都ホテルのHPです。

それから,南京中医薬大学のHPと,老中医の紹介が「専家介紹」にのっている江蘇中医院のHPです。

人民元の両替レートは中国銀行のHPの右端,「行情分析室」の欄にある「外匯牌价」が参考にできます。
ちなみに11月18日の人民元の売り出し価格は6.8266なので,「100円で6.8266元が買える」ということで,つまり1元は約14.6円です。
出発前に成田空港で両替すると,もう少し割高なレートになると思います。

成田空港ですんなり出発ロビーに集合できるように,ご心配な方はぜひ出発前に成田空港のHPで空港ご利用ガイド・案内図を見ておいてください。


情報は以上ですが,少しでもみなさんの旅の参考になれば幸いです。
今回の研修旅行で,多忙なうえに高齢な老中医の先生方に指導をお願いすることは,一筋縄ではいかずなかなか大変でした。
やっと研修スケジュールがほぼ確定し,あとは研修の成功を祈るばかりです。
体調を万全に整えて,南京に望みましょう。

2005年12月02日

南京中医薬大学研修旅行 無事修了!

 2005年11月23日から27日の5日間,南京中医薬大学に研修に行ってきました。短いながらも,本当に内容の濃い研修でした。参加者の先生方,お疲れ様でした。

南京市中医院
 歴史ある南京中医薬大学に行くのはほとんどの方がはじめてでした。
予定していた先生のドタキャン?なんていう驚きのハプニングもありましたが,著名な周仲瑛先生をはじめとする老中医たちのお話を直接うかがい,また南京市中医院の名医館で実際の臨床をみせていただけたことはとても貴重な体験となりました。

 今回の研修旅行のもうひとつの収穫は,なんといっても日本で将来の「名中医」を目指す多くの先生方と出会えたことでした。
中医学をマイナーな医学にしておくなんてもったいないことです。
個々の先生方の力を結集して,ぜひこれから中医治療の有用性をもっと社会に浸透させていってほしいです。
お仲間の存在を得たこと,そして中医学に対する信頼が確固たるものになったことで,みなさんやる気がモリモリ出てきたでしょうか?

 研修内容についての詳しいリポートは,来年3月発行の『中医臨床』104号とその次の105号に掲載する予定となりました。
 ちょっと先のお楽しみですね。

2006年03月01日

『中医臨床』3月号 南京研修旅行リポート掲載号発行間近です!

 早くも今日から3月、編集部では3月20日発行予定の『中医臨床』104号の編集作業の真っ最中です。
 昨年の南京研修旅行のリポート記事が、104・105号の2号にわたり掲載されます。リポートにご協力くださった3名の参加者の先生方にこの場を借りてお礼申し上げます。また、研修で講義をしていただいた周仲瑛先生の「無病可弁」の症例はたいへん参考になるものであったので、そのときの講義資料についても翻訳し、2篇に分けて紹介します。参加者の皆様にとっては復習となってしまいますが、ぜひ再度日本語で読み返してご覧いただければ幸いです。
 それから、104号では特集に『糖尿病治療』を取り上げています。中華中医薬学会糖尿病分科会主催により昨年開かれた全国中医糖尿病学術大会で提案された「糖尿病合併症の中医診療プラン」を掲載しているほか、バラエティーに富む論文があつまっているので、中医治療の幅広さを感じ取っていただけるような、読み応えありの内容かと思います。じつは日本の先生数名にも、糖尿病治療の症例提示をご依頼したのですが、経験が少ないということで結局それはかないませんでした。これからもっともっと、糖尿病の中医治療が日本でも活発になっていくことを期待したいと思います。

About 2005 南京研修旅行

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