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▼李世珍先生の針
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「李世珍の針」交流会が開催されました。
2005年10月16日(日),東京都千代田区の全電通労働会館において,「李世珍の針」経験交流会が開かれました。参加者は,司会の兵頭明先生をはじめ,鎌田剛先生・白川徳仁先生・関口善太先生・徳地順子先生・新国豊先生・野口創先生の7名。この経験交流会では,「李世珍の針」の効果を再認識してさらに普及するために,それぞれの経験にもとづいて活発な意見交換が行われました。
■ いま,なぜ経験交流会なのか
李世珍先生と李伝岐先生を迎えて大規模な講演会が開催されたのは,2002年7月11日から8月20日までの,酷暑の40日間でした。大小25カ所で開かれた講演会と講習会のいずれもが満員で大成功を収めました。あれから3年あまりが過ぎました。今,日本の針灸臨床の現場で,この針はどれほど活かされているのでしょうか。この経験交流会では,「李世珍の針」の効果を再認識しさらに広めていくために,日常臨床でこの針を実践する先生方にお集まりいただきました。
この交流会は,当日集まった7人の先生方を核として,①「李世珍の針」の認識を共有して,②日本におけるこの針の意義をしっかりと確認し合うことが目的です。そして次のステップとして,この針を全国に啓蒙・普及する「『李世珍の針』講習会」の開催につなげたい考えです。
以下は,この交流会で意見交換された内容です。
■ 「李世珍の針」の特徴
1.最大の特徴は配穴
2.手技を施すことで効果を上げる
3.手技の特徴
4.針の太さ
5.刺入法
6.捻転の回転方向の矛盾
7.刺激量
■ 「李世珍の針」は痛くない針か
1.ひびきと痛み
2.心地よい針か
3.切皮痛を防ぐ技術の向上
■ 日本における運用
1.日本にあったアレンジが必要
2.「李世珍の針」は手技だけではない
下の写真:お互いに「李世珍の針」を打ち合い,経験を交流する
■ 「李世珍の針」をどう普及するか
「手技を学ぶ場所がない」「学校を卒業し資格を取得したが,臨床に立つ自信がもてない」という声をよく耳にします。
そうした声に対して,当社では,「李世珍の針」を,臨床で自信のもてる針,鍼灸師の「十八番」にして欲しい針として紹介してきました。その針を学ぶ教材として,すでに李先生の著書『臨床経穴学』『中医鍼灸臨床発揮』をはじめ,これらの書籍を活用するための手引書としてムック『李世珍の針』も発行しています。
「李世珍の針」の真髄は弁証にあります。しかし,関口先生が交流会のなかで,「まず弁証を身につけてから手技を学ぼうとしても,時間がかかりすぎる」と指摘されましたが,弁証のトレーニングと平行しながら手技の鍛錬を積むやり方が,早く臨床力が身につき,やる気も継続すると期待されます。
この交流会に参加した先生方を中核として,全国に講師を派遣して「『李世珍の針』講習会」を展開できれば,多くの学生の助けになると期待しています。
記事の詳細は,『中医臨床』103号104~109頁に掲載しています。
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