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中薬注射剤・カンライトが米FDA第3相臨床試験へ

 6月27日,浙江中医薬大学は記者会見を開き,中薬の抗がん注射剤であるカンライト(康莱特・kanglaite)がアメリカFDAで第3相臨床試験に入ったことを明らかにした。
 カンライトの第3相臨床試験では,アメリカ・中国・東欧で同時に展開し,750名の患者を集める予定で,期間は3~4年,5千万ドル以上の資金が投じられる。順調に試験が進めば,カンライトはアメリカ市場で売り出される最初の中薬注射剤になる可能性がある。
 本剤は,中国工程院院士で,浙江中医薬大学教授・浙江康莱特集団の最高責任者である李大鵬氏が主導し,ヨクイニンから抽出された抗がん活性成分を用いて,カンライト注射液の研究・製造を行っていた。
 本注射剤はがん細胞の抑制に有効とされ,また免疫機能を高めることができ,放射線・化学療法の副作用を抑えるという。膵臓がん・肺がん・肝がんなど中末期の悪性腫瘍に著明な効果があるとされる。FDAの第2相臨床試験では,末期膵臓がん患者に対してカンライトのグループは対照群である西洋薬のグループと比較して1.9カ月生存率が長く,寛解率も85.7%高く,1年生存率はカンライトのグループが26.9%,対照の化学療法のグループが9.1%であったという。
 中国国内では,すでに1995年にカンライト注射液は国家新薬許可を得て上市されおり,200万例以上の悪性腫瘍患者に使用されている。
 現在,カンライト注射液はアメリカ・日本・EU・ロシアなど十カ国以上で特許を出願しており,ロシアではすでに2003年に同国厚生省の認可を得て,2005年から市場に出ている。



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