中医学の東洋学術出版社：中国最新情報

　　国家中医薬管理局は，５月30日，北京において，2012年中医薬プロジェクト予算運用動態監督管理プラットホームおよび地域中医病院情報化サービス能力保障設立プロジェクトのキックオフミーティングを開催し，プロジェクト設立に向け準備を整えた。また同ミーティングに先立ち，2012年の中医薬部門公衆衛生専門資金プロジェクトの作業計画を，各プロジェクトの省中医薬管理部門に正式に配布した。これにより，全国の名老中医伝承工作室の設立や中医薬知識の宣伝普及プロジェクトなど，10項目の2012年中医薬中央財政プロジェクトが正式に開始された。これら専門プロジェクトの総投資額は，12億200万元（約150億円）に達するという。
　　国家中医薬管理局財務計画司および弁公室などは，2011年８月，中央政府が給付した中医薬プロジェクトの経費の運用管理を強化し，プロジェクトの予算運用の監督・管理能力を向上させ，財政部の資金運用効果や利益を十分にあげるため，共同で国家レベルのプロジェクト経費の運用管理通知プラットホームを構築した。これにより，省－国レベルの予算運用の情報管理体制を構築して，省レベルの中医薬プロジェクト実行機関の資金運用状況をリアルタイムで管理している。さらに，中央政府が給付した中医薬プロジェクトの，省レベルの経費運用管理通知プラットホームの始動を推し進め，中医薬の地域プロジェクト実行機関の予算運用状況を直接管理する。
　　ミーティングでは，中医薬プロジェクトの予算運用動態管理プラットホーム計画を準備し，各プロジェクトの省中医薬管理部門に情報の安全管理を重視するよう求めた。また，中医薬プロジェクトの予算運用動態管理プラットホームの設立計画による指導を行い，計画・目標・標準を統一化して，組織的に作業を実施し，国家－省－地域機関の中医薬プロジェクトについて，予算運用の情報管理体制を統一化する。
　　さらにミーティングでは，地域の中医病院（中西医結合病院・民族病院を含む）の情報化サービス能力保障の設立に向け準備を整えた。こうして，各プロジェクトの省レベル中医薬管理部門が，本年中央財政が重点的に支援している貧困救済開発業務の，重点県の中医医院情報化サービス能力保障の構築を契機に，医療情報システムを改善し，新型農村協力医療保険・医療保険・統計報告などのシステムを一体化させ，県レベルの中医病院が，中国の農村医療衛生サービスネットワークにおいてさらに大きな役割を果たすようにする。

中国中医薬報［2012.06.06］
翻訳：平出由子