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大部分の学生が就職目標を末端医療・中西部地区や中小都市に転換

　　このほど，上海中医薬大学が2012年度卒業生春季キャンパス招聘会を行った。会場に集まった企業は100社以上で，1700余りの募集があった。上海中医薬大学学生処の所長・王慶華氏は，「ここ数年，医薬業界では中医専攻の卒業生にたいする需要が増え続けており，本校の卒業生の専門分野への就職率は90％以上に達している。この数字は，全国の大学生の平均レベルをはるかに超えている」と話した。
　　上海中医薬大学は今年，中医薬の専門科・本科・修士・博士を含めると合計で1800人以上の卒業生を輩出する。招聘会には，上海薬材公司が傘下の雷充上・神象など７社とともに来場したが，採用担当者は非常に残念そうに，応募する学生の人数が募集人数をはるかに下回っていると記者に話した。採用担当者は，「現在，中医人材にたいする当社の需要は非常に高く，今年は昨年より20％多い人数を採用する予定だったが，来場が遅すぎたようで応募の学生は何人も残っていない」と話した。
　　王氏は，「現在本校の契約率は50％前後に達している。今回の招聘会は，2012年の卒業生を対象に行った２回目の大型招聘会で，２回の招聘会での採用募集人数は卒業予定者数の約２倍だった。ほとんどの学生が，すでに契約する意向を示している」と話した。また，招聘会に出席した企業は製薬会社が多いが，薬学専攻の学生の多くは採用が決定しており，さらに看護とリハビリ専攻の学生は人数が少ないため，今回募集をかけた企業はほとんど応募がなかったそうだ。
　　記者は会場で，地方出身の学生が，以前のように上海に残りたいために適当な職に就くようなことがなくなったことに気づいた。四川出身のある学生は，提出した履歴書は１部だけだという。その学生は，「現在，中医卒業生にたいする病院のニーズは飽和状態で，上海に残って医師になるのは難しいが，自分の故郷の病院では中医の人材が不足しているため，故郷に戻って就職することに決めた」と話した。
　　王氏は，「現在，上海出身でない学生は，故郷に戻るか西部で就職する人が増えてきた。学校で調査を行った結果，2012年卒業の地方出身の学生のうち，上海に残りたいと希望している学生は１割程度で，その他の学生は，就職のターゲットを末端の医療機関や中西部地区およびその他の中小都市に定めている」と話した。

中国中医薬報［2012.04.09］

翻訳：平出由子