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上海の小学校で『本草綱目』を授業に導入
上海市靜安区にある威海路第3小学校では、5年生のクラスで「健康飲食」の授業を行っている。この中で、教材として使われているのが『本草綱目』で、小学生に対して身近な植物や食物の知識を高め、どのようにして健康を保つのか児童自身の意識を深める狙いがある。
教室では『本草綱目』の原文を音読する。生薬にも使われる白果の項目では、「白果味甘平、苦渋有小毒、但熟食能温肺益気、定喘咳。」と音読して、先生が白果の中には、胚芽の中に毒があり、白果の殻に水を加えて煮詰めると解毒することができる、などの中医学的知識も児童に教える。
上海の小中学生は、恵まれた経済環境も影響して、肥満や偏食などの問題が突出し始めている。学校側の調査では、全校生徒の76%で偏食がみられ、揚げ物や甘い物を好む傾向にあるという。とくに、児童の飲食に対する知識が大きく欠如しているとして、『本草綱目』など身近な教材で勉強させ、親しみを持ってもらう狙いがある。
もちろん、授業では『本草綱目』の内容以外にも、ふぐの毒性についてなど幅広い知識を教える計画だ。(2007年12月記・上海現地での報道より・山之内 淳)
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