中医学の東洋学術出版社：中国最新情報

　中国のインターネットの世界で、最近盲目の人たちが中心となって、2000人余りが目が見えなくても医師資格が取得できるようにと署名で訴えていた。その訴えが、やっと実現する動きが出てきている。中国のメディア各社が伝えた。
　この動きは、もともとは、2007年3月に一人の盲人が、中国盲人按摩網や華夏盲人網などに、医師国家試験に当たる執業医師・執業助理医師資格試験の受験資格と、資格登録ができるようにと投書したのがきっかけで、署名はどんどん増えていった。
　こうした動きに対して、中国国務院や中医薬局も衛生部の意見を聞きながら、2007年度中に相応の規定を出すことを表明した。これにより、盲目の按摩師に対しても、医師資格が取得できる道を開き、医療の分野でも活躍できるようにしたいとしている。
　中国では、1997年に衛生部や中残聯など関連部門が、盲目の人のための按摩技術向上のための規定を制定していた。ところが、1998年から始まった『執業医師法』で、医師資格試験にCTやレントゲン写真の項目が入ったため、盲目の人は試験を合格するのが不可能とされていた。（2007年10月　山之内　淳）