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シンガポール動物園、針灸・中薬を使って動物の治療

 シンガポール北部に位置し、檻がない動物園として世界的に有名なシンガポール動物園では、10数年前から動物の病気の治療に針灸・中薬を活用している。もちろん、西洋医学の薬も使われているが、キリンや象、馬、蛇、アシカなど200種類の動物に対しては、針灸と生薬を使って西洋医学と併用した治療を行っている。
 動物園の獣医師によれば、西洋医学の薬で解決しないときは、積極的に針灸・生薬を導入しており、さらに動物園では最近20万米ドルの研究費を獲得して、シンガポール独自で開発した動物用の中医薬の研究を行っている。中には、西洋医学の長期治療で効果の出なかった動物の疾患に対して、中医学を用いると、1週間で回復してしまったケースもあったという。
 針灸は、動物の骨折や関節の腫れなどの治療に積極的に用いられている。例えば、象の治療を行うときは、長さ20センチのステンレス製の特殊な針を用いる。
先日は、8歳のアルゼンチン生まれの馬が喉に炎症を起こし、食欲不振や腹部の膨張などの症状がみられた。そこで、黄芩・栀子・麦門冬などの生薬を処方し、さらに動物の飲食の習慣から生薬を粉にしてエサに混ぜて1日2回服用させたところ、3週間ほどで動物の症状が改善し、飛び跳ねるぐらいにまで回復したという。
 中医薬を使うことよって、西洋医学の薬による副作用をおさえ、内服と外用、針灸など総合的な治療を行っているシンガポール動物園の取り組みは興味深い。(2007年9月記 人民ネット 山之内 淳

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