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中医学による喘息の治療、臨床で広く活用
広州市では喘息患者が増加傾向にある。広州地区の1994年~2001年にかけて行われた疫学調査で、13歳~14歳の年齢の喘息の発生が7年間で30%増加しているという。中国工程院院士でSARS流行時に活躍した鐘南山院士は、生活環境が向上し、抗生物質が頻繁に使われるようになったのに、逆に喘息患者の数が増えている現状を指摘している。この背景には、環境汚染なども関係あると見られている。
7月10日には、広州中医薬大学で、「広東中医喘息聯盟」が結成され、今後中医学を含めた中西医結合併用の治療方で、喘息治療の研究を行っていく。
中医学による喘息治療は、各病院によって様々な特色が発揮されている。広州中医薬大学付属第一医院呼吸器科や広東省中西医結合医院などでは、生薬による内服法のほかに、自血経絡注射や天灸法なども使われている。
このなかで、自血経絡注射は、患者自身の血液を1~2ml抽出して、背中にある背兪穴を経由して経穴注射の方法で血液を体内にもどし、患者自身の免疫反応を調節する働きがあるとされている。もともと、明代李時珍著の『本草綱目』に記載があり、手軽な方法として、実践されている。患者自身の血液を使うため、比較的安全というメリットもある。
中国では、喘息の治療として、中医学の応用が広く行われている。(2007年8月 山之内 淳 南方都市報)
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