|
▼中国最新情報
« 中国最新情報 トップに戻る
中医学に強い広東省を目指す
伝統的に中医学を重んじる広東省では、全省を上げて中医学の普及に力を入れている。
2006年には「中医薬に強い省」を目指して、広東省の「名院・名科・名医」プロジェクトを始め、各地方政府や企業なども21億人民元を投入して、中医学発展のための基盤整備を行っている。
このうち、名院プロジェクトでは、広東省中医院の活躍がめざましい。外来患者数は年間のべ416万人に達し、11年連続で中国の病院のなかでトップとなった。また、病院内には中国国家中医薬管理局による全国の重点中医専門科が12設置され、全国一の数を誇る。
広東省では、地域医療分野での中医学の普及にも力を入れている。広東省の地域病院のうち、80%で8~12種の中医学の治療法が導入され、広く活用されている。また、広東省内の地域医院で診療にあたる医師1200人に対しても、中医学の専門的な教育を行った。農村地区では、3元~8元(45円~120円程度)の安い薬代が歓迎されているからだ。
一方、広東省では生薬産業の発展も目覚ましい。2006年の広東省の生薬産業の売り上げは95.54億元に達し、量にして11.97トンになる。これは、中国全国の13%を占める。
広東省中医薬管理局では、第11次5ヶ年計画期間中も10人の中医学における中心的人材と、100名の中医学優秀臨床人材を育成し、人材の充実を行うとしている。(2007年5月 山之内 淳)
ページトップへ戻る
|