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中医学によるエイズ治療に一定の成果
河南省が進めている中医学によるエイズ治療プロジェクトで、これまでに2546例の患者に活用されている。
河南省南陽で行われた中国国家中医薬治療エイズプロジェクトの報告会で、河南省衛生廳の夏祖昌副廳長によれば、これまでの研究で一定の臨床成果は見られたものの、まだ応用範囲が狭く、治療手段として普及させるにはもう少し時間がかかるという見解を示している。
河南省ではエイズ感染者の調査と管理を進めており、これまで省内の全患者の94.1%を把握しているとしている。このうち、中薬を使った治療を行うと、症状の改善がみられ、体重の回復、QOLの向上が見られたとしている。
河南中医学院の李発枝教授によると、エイズ患者に中医薬を導入することで、感染症の発生を減らすことができるとし、これまでに感冒や下痢などの発生を75%ほど押さえられたとしている。また、免疫学的にもCD4型Tリンパ細胞の数が、70%の患者で低下を免れ、中には増加した患者もいたという。西洋薬と比較すると、中医学治療を行うことで患者のエイズ発病時期を遅らせ、延命に有効であるとしている。
河南省では、今後臨床研究を通じ中医学の安全性を高め、エイズ治療の正式な治療方法の一環として導入されるように研究を進めていくとしている。(2007年4月18日 新民晩報より 山之内 淳)
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