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上海市癌症康復倶楽部、毎年100名の「抗癌明星」を表彰
上海市には、癌にかかった人がお互いの治療経験や生活体験を交流しあい、患者のQOLを高めるのに一役買っている組織、上海市癌症康復倶楽部がある。会員総数は8000人で、このうち10年以上生存している人が2000人あまりいる。
2006年より、10年以上生存している癌患者のうち、肉体的にも精神的にも回復し、社会に貢献した会員100人に対して「抗癌明星」として毎年表彰している。今年も、2月はじめに上海市閘北体育館で上海市慈善基金会や上海市民政局の幹部から表彰をうけた。この8000人の癌患者の中には、生活が困窮している人も少なくなく、上海市赤十字会、上海市慈善基金会、上海市総工会などが援助も出している。
中医学は、中国人癌患者にとっては欠かせない治療法の一つとなっている。生薬治療はコスト的にも安くつくため、広い範囲で患者に応用されている。特に、手術後など回復段階での活用が多く、再発や転移の防止に威力を発揮している。
中国の癌患者の場合、その80%が癌の治療時よりもむしろ癌の治療後に死亡しており、回復期での治療が非常に重要であることがわかる。
上海市癌症康復倶楽部は、設立されて17年になるが、2006年に8000人の会員に対して調査を行ったところ、生存期が5年~10年の会員が全体の32%を占めているほか、10年以上の患者も35%いる。
興味深いことに、10年以上生存している人の85%以上が生薬の服用を継続しており、中医学が癌治療で大きな役割を果たしていることがよく分かる。
出典:上海中医薬報 2007年2月16日
担当:山之内 淳
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