サイト内キーワード検索


お問い合せ

東洋学術出版社

〒272-0021
 千葉県市川市八幡
 2-16-15-405

販売部

  TEL:047-321-4428
  FAX:047-321-4429

編集部

  TEL:047-335-6780
  FAX:047-300-0565

▼中国最新情報

« 中国最新情報 トップに戻る

中医の養生訓を精神科でも活用 

 中国でもホワイトカラーを中心に仕事のストレスが増大し、精神疾患をわずらう患者が増えてきている。そこで、これら患者の治療・予防に中医学を導入する動きが高まっている。
 中医学では、精神疾患の原因は内因として七情の異常によって引き起こされるものと考える場合が多い。七情とは喜・怒・憂・思・悲・恐・驚の7種類で、これらが異常となると人体の正常な活動を妨げることになる。典型的な知識として、「怒傷肝・喜傷心・思傷脾・憂傷肺・恐傷腎」などは中医基礎理論の教科書にも登場している。そこで、これらの知識を応用して、精神疾患の治療に役立てるだけでなく、養生にも活用しようというわけだ。
 四川大学華西院心理衛生センターの郭蘭亭教授は、都市部のホワイトカラーで、夜眠れない、イライラするといって症状を訴える患者に、毎朝起きたときに中医気功学などで用いられる「叩歯」・「咽津」などの基本動作、さらに頚部と腰部の運動5分間を行わせ、その後歯磨きや洗顔をさせるように指導している。これにより、全身がリラックスできるだけでなく、咽を潤すこともできる。
 さらに、イライラ感や焦燥感が強い場合は、中薬も併用する。患者には平素から水分をしっかりと摂取してもらい、麦門冬・玉竹・百合・沙参など補気養生作用のある生薬を活用する。疲れているからといって、強力に補うことはよくない。特に、老人や子供には穏やかに補う方法を勧めている。そのほか、食用としてセロリは黒ゴマなどの食品には安神の作用があり、お粥などに入れて食用として日ごろから摂取することを薦めている。
 薬ばかりに頼らず、日ごろから健康に気をつけ、心身を安定させることが欠かせない。 

出典:新華社 成都 9月27日 
担当:山之内 淳 整理


ページトップへ戻る