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膏方と羊肉、「冬令進補」に忙しい上海人
冬に補剤系の生薬や食品を摂取して体を補う習慣が中国には古くからあるが、ここ上海では主に膏方と羊肉が中心だ。膏方を処方してもらいに、市内の中医系の総合病院では列ができるほか、蔡同徳や童涵春などの老舗の中医薬局でも膏方の処方に訪れる市民が急増している。ホワイトカラーを中心に健康志向の高まりが背景にあるようようだ。膏方とは、沢山の生薬を煮詰めて作った甘いシロップ状のもの。毎日1匙から2匙お湯に溶かして服用する。以前はツボのような容器に入れられていたが、今ではゼリーのカップのような入れ物に入れられている場合もあり、保存が楽になったほか、煎じ薬と違って形態が便利。
上海のお年寄りでは、料理の中にちょっとした生薬を入れることが多い。棗、枸杞、花生、桂圓などがそうで市場の乾物売り場にはそういった食品を求める市民でにぎわっている。
また高級ホテルでは薬膳料理が人気だ。鼈や鶏肉、党参、枸杞、黄耆などを使ったスープがよく注文される。庶民は中国風の鍋料理、「火鍋」を楽しむ。その主役が羊肉だ。上海では昔から冬場になると羊肉を食べる習慣がある。浙江省だけでも毎日1000頭の羊が上海に入荷されている。
人々の収入が高くなるに従って、「冬令進補」はますます盛んになり、さらに高級化路線を走っているようだ。
出典:新聞晨報 2004年11月15日
担当:山之内 淳
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