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「膏方」の生産標準化案を策定
冬至が過ぎ、いよいよ上海の市民も膏方を服用する時期になってきた。上海中薬行業協会会長許錦柏氏によれば、ここ数年の健康ブームもあり、薬局で売られている既製品の膏方でさえも去年より約20%増の売り上げがあり、上海市内だけで6万個は売れるのではないかと予想されている。
ところが、この膏方の生産過程において、いままで決まった生産規定がなく、各生産工場や薬局に委ねているところが多かった。膏方自体が地域性が強いため、なかなか国全体で標準となる規定を作ることはできない。さらに膏方では生薬の量、種類ともに多く、複雑な製造工程を経て製品となる。そこで今回上海では上海市中薬行業協会が『定制膏方管理法』を策定し、膏方の生産方法の統一化と標準化を図るというもの。たとえば、膏方を煎じる場所は20平方メートル以上の面積をもつこと、膏方を冷ます場所は5平方メートル、煎じるときに使う容器はアルミの鍋を使わない、煎じる時間、価格設定、工程管理方法などきめ細かく決めらた。その他、消費者が安心して膏方を買えるように上海中薬行業協会では品質のよい膏方を製造している上海市内の老舗の中医薬局などを中心に業者8社を推薦している。
もっとも今後も膏方はGMP(国家薬品生産企業質量規範)の基準に入ることはないと見られているが、まず業界内で統一した規定を設けることは、膏方の品質を高める上でも、一つの進歩といえるだろう。
出典:東洋学術出版社
担当:山之内淳
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