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「秋燥潤肺」だからといって、豚の肺を食べるべからず
中医学では、秋になると燥気が盛んになり、肺を傷つけ易くなるといわれる。喉が痛くなったり、咳が出やすくなるのも、そのためだ。
そこで、日ごろから虚弱体質であったり、慢性疾患を持っている市民で、盲目的にブタの肺を食べれば肺を補えると信じている人が少なくない。
よく薬膳として「猪(ブタ)肺湯」というスープが家庭でも料理されるが、中医学の専門家たちは、これが「秋燥」を予防する唯一の方法ではないと強調している。特に、広東人にその傾向が強い。ブタの肺とともに、肺経に聞く、杏仁もブタの肺と一緒に煮詰められてスープとして出されることもある。
ところが、最近の中国のブタは、一部で興奮剤が使われて飼育されているなど、問題が少なくない。これら薬品は、内臓に蓄積しやすく、肺なども要注意としている。すでに、今年も上海でブタに使われた興奮剤の影響で、市民300人あまりが中毒症状をおこした。
市民の間には、例えば腎臓が悪かったらブタの腎臓(中国語で腰花)を食べる習慣もあるが、これは慢性腎疾患の患者には逆効果となる。
専門家たちは、薬膳的にも梨やキーウィなどにも肺を潤す作用があるとし、正しい薬膳の知識を持つように市民に呼びかけている。そのほか、冬虫夏草や白キクラゲ、ツバメの巣、レンコンの粉などにも潤肺作用がある。
出典:新聞晩報 2006年11月7日
担当:山之内 淳
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