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百余名の生徒が中薬予防藥の過量摂取により中毒(陝西省)

[4月22日「東方ネット」] SARS予防・治療の中薬の過量摂取が原因で,陝西省洛南県霊口鎮中学の百余名の生徒が薬物中毒を起こしたことが明らかになった。

 記者の電話取材によると,学校の教師は,4月16日午後5時20分,自習時間の前に,校医が処方した中薬を大きな釜で煎じて,全校生徒と教師に服用させたという。

 服用後,一部の生徒が不調を訴えたため,校医が治療にあたったが目立った効果がなく,生徒たちは霊口鎮中心衛生院へ搬送されて緊急治療を受けた。

 霊口鎮中心衛生病院の説明によれば,16日午後に十数名の中毒症状を訴える生徒が来院し,その後17日午前10時までに次々と100名以上の生徒が来院して,治療を受けた。生徒には全般的にめまいや悪心嘔吐・全身倦怠感・自汗・発熱などの症状がみられ,重症者は38度の高熱を呈していた。病院は即座に検査を行い,生徒たちの中毒症状はSARS予防薬の過量摂取によるものと診断し,速やかに輸液および排毒を行った。また重症の十数名の生徒は入院治療を受けた。この衛生病院の某調剤師は記者に対し,霊口中学校の処方には板藍根・黄_・桑葉・桔梗・蓮雀・銀花など8味の中薬が含まれていると話した。

 中華中医薬学会内科肺疾患主任医師・晁恩祥氏ら専門家は,次のように述べている。
「SARS予防薬の服用に対しては,慎重かつ理性的な態度をとるべきで,周囲に影響されて盲目になってはいけない。また,適当な中薬の服用は予防の助けになるが,過量摂取は無益なだけでなく,かえって害をもたらすため,禁物である。薬を煎じるときは砂鍋や素焼きの鍋を使用することが望ましく,鉄鍋を使用するべきでない」。


 [2003年5月2日]
訳者:北京中医薬大学日本人会 学術部 
水野海騰(博士課程 鍼灸系)
高木俊秀(本科三年 鍼灸系)


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