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中医医院は中医学に専念すべき、衛生部部長高強氏のコメント 

 2007年1月8日に開催された2007年中国全国衛生工作会議で、衛生部部長の高強氏はコメントを発表し、中医学の発展・発掘・整理に力を入れ、中医学の全面的発展に、政府中央も協力に支持していく方針を明らかにした。

 その中で、改革開放政策以来、中国の中医学は学術的にも発展し、臨床でも難病の治療などに使われるなどその役割が増してきている一方で、中医学が昨今遭遇しているさまざまな困難に対して、中医学が一部病院でその力を十分に発揮できていない現状を非難している。

 現在、中国の一部中医病院でも手術が行われ、大量の西洋医薬が使われ、経済・経営的理由などから中医学そのものの特色を失いつつあることを危惧し、中医学による治療に専念するように呼びかけている。

 また高強氏は、現代医学の検査は、そもそも現代医学の診察・診断に使われるものであり、中医学の思考法とは根本的に異なり、現在中国で主流となっている現代医学の手段を使って中医学を発展させようとする発想が正しいのか、間違っているのかは、十分に研究される必要があるとしている。

 さらに、河南省で行われているエイズ患者に対する中医学の介入に関しても、中医学を使用することにより、患者の症状は明らかに改善されているにも関わらず、西洋医学的指標の改善には限度があるとし、今後西洋医学と中医学両方にわたって総合的な研究が必要であるとしている。

 高強氏は2007年の中医学発展の目標として、中医臨床研究基地と中医医院の整備を強化し、中医学の標準化、規範化、現代化を推進するとしている。また、農村や地域医療に対しても、中医学の応用を普及させ、中医学の特色を発揮させるべきだとしている。

 現在、中国衛生部などが中心となって『中医薬法』の制定作業が進められている。こちらの動きも、今後注目していきたいところだ。
 

出典:新華社 中国中医薬報など 
担当:岸田 賢治


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