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地域医療に中医学を積極的に導入し始めた上海
上海市閘北区では、地域医療に中医学を積極的に取り入れて、一定の成果を出し始めている。医療費の高騰が続く上海で、上海市衛生局は比較的廉価な治療費で治療できる生薬・針灸・経穴注射などの治療法を庶民に一番関係が深い地域医療の分野での導入を進めている。収入の少ない高齢者などにも好評だ。
2006年度、上海市衛生局では、市内の30あまりの社区衛生サービスセンターに、正統な中医学の医療サービスを導入した。特に、患者一人ひとりが自分で実践できて、効果が高い4つの治療法が導入された。
たとえば、喘息患者に対しては、「伝統呼吸リハビリ鍛錬法」が実践されている。開発したのは、上海市第一人民医院呼吸器科の医師で、西洋医学の高価な機器を使わずに、患者が自宅で実践できるとして好評だ。これまでに、ある住宅地では80人が実際に鍛錬して、効果を上げている。
また、隔薬灸も潰瘍性結腸炎に治療に導入された。これは、上海市針灸経絡研究所が開発した治療法で、艾でお灸をするよりも、生薬を併用したお灸をすることにより、下痢症状の緩和に役立つ。11月から上海市徐匯区のある住宅街で実践され、今後上海市全域に広めていきたいとしている。
そのほか、推拿を使った腰痛や寝違えの治療も、社区衛生サービスセンターに取り入れられた。中医師が身近にいることで、安い診察費で、薬膳などの健康指導、リハビリなどを受けられるとあって、市民に好評だ。
出典:新聞晩報
担当:山之内 淳
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