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黄金より高くなった冬虫夏草
中国国内で販売されている冬虫夏草の価格が、ここ数年で急速に上昇している。2006年秋の広州の薬局での価格は1グラム218元で、1グラム190元の金よりも高い。(1元=15円程度)
現在、広州各地の生薬市場での冬虫夏草の相場は、四川省産で1キロ3万元から4万元、西蔵や青海省のもので、1キロ4.6万元から6.2万元となっている。さらに、西蔵で最も品質の良いとされる1キロ当たり1800本(匹)規格の冬虫夏草は、現在手に入らない状況だ。冬虫夏草は小さければ小さいほど値打ちが高いといわれている。
小売となると、冬虫夏草の値段はもっとあがる。広州の大手薬局の値段で、1グラム70元~120元が相場。品質が上がると、1グラム130元程度する。
といっても、冬虫夏草はもともとそんなに高い生薬ではなかった。80年代には、1キロでも30元~40元ていどだった。それが、SARS騒ぎなどもあり、免疫力を高めようとする市民が一気に購入するようになった。
さらに、値段を吊り上げているのが、冬虫夏草の輸出量の急増だ。広東省から香港に輸出される冬虫夏草でも、2006年上半期に2.3トン、金額にして1000万米ドルとなる。量にして60%、金額にして101%の増加となっている。
中国で毎年産出される冬虫夏草の量は100~120トンといわれている。そのうち、半分が広東省や香港、澳門、東南アジアで消費される。華南エリアでは、とくに薬膳で冬虫夏草を使うことが多いからだ。とくに、春節や中秋月、夏休み前後の大学生の就職活動期に滋養強壮をかねて、冬虫夏草の売り上げが急増する。
これらブームを狙って、薬局などではセールも行う。贈り物として冬虫夏草が喜ばれるという背景もあるようだ。
出典:羊城晩報
担当:山之内 淳
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