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中国で発生している流行性脳膜炎関連情報
中国衛生部では、安徽省で最近局地的に流行している流行性脳膜炎に対して、その他の地域に関しても観測を強めるように通知をだした。2005年1月の状況は、報告された症例数が258例、死亡例が16例となっており、発病数は2004年12月と比較すると43例の増加、去年の同時期よりも94例の増加としている。2005年に入ってから、福建省・海南省・西蔵自治区以外でそれぞれ症例報告が出ており、患者数が多いのは、多い順に安徽省・河南省・河北省・江蘇省・四川省の順になっている。
発病する年齢層は13歳から18歳が中心で全体の77%を占める。とくに患者数が多いのは、予防接種が子供に対して完全に行われていない地区が中心で、中国衛生部では緊急の予防接種を行う処置を行っている。上海では、すでに警戒態勢にはいっている。上海地区の2級(区クラス)、3級(市クラス)の上級病院では、以前に流行性脳膜炎の流行を経験しており、治療診断経験を持つ医師は少なくない。
今回流行しているC群病原菌の流行性脳膜炎はA群と比べると症状が激しく、流行しやすいという特徴をもっている。重篤な患者では24時間以内に死亡するケースもある。この時期、中国各地では寒いため、部屋に閉じこもりがちになり、換気が十分に行われていないのも原因の一つといわれている。換気を十分に行っていない場合、患者の半径2メートル以内でも十分に感染する力を持つため、注意が必要だ。そのため、衛生部によると、一旦大規模な流行が確認されれば、学校の閉鎖、大勢が集まる集会の中止などの処置が必要になる。とくに6ヶ月から2歳の幼児に関しては、免疫力がまだ十分でないため、感染する確率も高い。ただし、56℃以上で乾燥した環境では病原菌はすぐに死亡するので、熱消毒等を行えば問題がない。消毒にも敏感だ。 いずれにしろ、発熱に喉の痛み、咳を伴う場合は、早めに医師の診察を受けたいところだ。
出典:青年報 2004年2月1日
担当:山之内 淳
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