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深刻化する中国都市部の過労死問題
中国社会科学院社科文献出版社から『中国人材発展報告3』が出版された。この中で、昨今の中国のサラリーマンを中心に、「過労死」が深刻な問題になっていることが明らかにされた。
現在、北京で働く知的労働者を中心に、その7割が過労死の危険性に晒されており、最悪、北京の知的労働者の寿命を平均5歳ほど下げてしまう可能性があると指摘している。さらに、留学に出かけて、帰国する人の割合は、全体の25%の過ぎず、その多くが帰国せずに、人材の海外流出が進んでいると分析している。
この中で、過去10年にさかのぼって北京市の知的労働者の平均寿命を分析したところ、10年前の59歳前後から、最近では53歳前後にまで急落しており、さらに北京市の平均寿命である75.85歳と比較しても大幅に短い。その背景に、相対的に低い所得とストレスの増加、激化する競争、価値観の違いが、知的労働者に過度の労働を強いられている原因だと分析している。
中国の人材浪費の問題では、とくに人材活用のアンバランスが大きな問題になりつつある。分析によれば、2500万人が適材適所に活用されておらず、経済的損失は9000億元に達するものとみられている。
出典:北京青年報 2006年7月15日
担当:岸田 賢治
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