アメリカの鍼灸発展に対して、大きな貢献を果たしているカリフォルニア州は、アメリカ全土の中でも法整備が最も進んでいる州のひとつだ。
1971年以降のアメリカでの鍼灸熱に対して、無資格医などの理由で鍼灸医師の起訴が続出した。そんななか1972年に鍼灸に対する法案が制定され、西洋医師の資格をもっていなくても、鍼灸治療が行えるようになった。ただし、治療行為が行えるのは医学学校の中だけと制限された。これが、カリフォルニア州で始めての鍼灸に関する立法である。
その後、2年間にわたって5本の鍼灸に関する法令が提出されたが、いずれも否決され、1975年になって、鍼灸治療を5年以上行っていることを証明できる場合と、医学大学で鍼灸研究を3年以上行っている者に対して、鍼灸師として登録できることが定められた。
さらに1979年にカリフォルニア州鍼灸聨合総会は、「鍼灸師独立治療行為法案」を提出し、可決された。これは、鍼灸師が患者を治療する際に、西洋医師の診断などにかかわらず、独自に診断できるという活気的なものだった。
1980年には「中医医療行為規範法案」が定められ、鍼灸師を含めて中医関係者が第一線で医療行為を行うことが認められ、鍼灸師も生薬が使えるようになった。
2001年、さらに法律が整備され、中医師が使用できる治療手段に生薬から薬膳、補助食品などが明確に明記された。
では、中医師はどのような身分として扱われているのだろうか?まだアメリカの多くの州では明確な医師としても身分を与えていないところが多いものの、カリフォルニア州など一部の州では「東洋医学博士」(Doctor of Oriental Medicine 略称:OMD)の学位を与えている。この学位を取得するには2年間の学習が必要とされている。
出典:中国中医薬報 2006年3月6日
担当:岸田 賢治