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「刻み生薬」をどう扱うか?
上海の一部の病院で最近「刻み生薬」を小分けに1種類ずつ袋に入れている病院が増えてきている。例えば、ある患者が2週間の処方を受け取ったときに、1日分の処方に10種類の生薬が書かれていたとする。それを1種類ずつ小袋につめて1日で10袋、2週間分なので140袋を患者が持って帰るわけだ。もともと中国の大部分の病院では、生薬は天秤をつかって量った後に、1日分単位でまとめて袋につめるのが主流で、この小袋方式は患者にとってはかなり不評となっている。患者にとっては一つの袋をいちいちあけて鍋に入れて煎じるのがかなりの手間で、さらに長期間にわたって袋に詰められてた生薬が品質の劣化を招いているという抗議も見られる。また小袋として使われている大量のビニール袋が環境保全の立場からみると相応しくないという意見も。ただ薬局側からすれば、あらかじめ決められた分に生薬が仕分けがされているため、配合の時間と手間を大きく節約できるというメリットもある。
実際のところ大型の中医総合病院で使われる「刻み生薬」の種類は700-800種類になるため、とても小袋に分けるというような作業は不可能だ。こういった病院では伝統的な配合方法が用いられている。一方で、規模の小さい病院の外来部や西洋医学の病院の中に併設されている中医科、決まった方剤が中心の一部の特殊な科では、小袋方式が歓迎されているようだ。
刻み生薬をどのように患者に渡すか?このテーマは中国でも盛んに討論されているテーマでもあるのだ。(写真は上海郊外の烏鎮に保存されている中医薬局の生薬棚)
出典:新聞晨報 2004年3月22日より抜粋
担当:山
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