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英国議会で討論中の中医学
英国衛生部は「生薬と鍼灸に関しても立法管理議案」を審議し、6月12日に3ヶ月にわたる公聴会が終了した。今後、英国政府は専門の弁護士や法律家などにより法律草案を策定して、議会の審議にかかる。英国政府のこの試みは、実質的には欧米では初めてで、英国で「中医学」がさらに発展していく可能性が出てきた。
この議案には、さらに「補助と代替医学委員会」の設立を提唱し、インド、ヨーロッパ、中国などの生薬を扱う「生薬師」を管理し、また鍼灸に関しても、中国、欧米、韓国、日本とさまざまな系統があるため、これら鍼灸師を管理するシステムの設立を考える。今の段階では、生薬と鍼灸は別々に考えられているが、中医学の総合的発展を考えて、すでに「中医師」として登録する制度を作ることを明確に提起している。
6月13日には英国マンチェスターで、2004国際中医薬学術大会が開催されたが、この中で「英国医薬と健康産品管理委員会」の発言として、英国でここ数ヶ月の間にも中医薬を誤って用いて副作用事件が増加傾向にあることが挙げられている。そのため早急の管理制度の制定が必要となってきているのも事実である。また短期間に研修をうけた人たちが、英国で中医診療所を開いているという事実もクローズアップされている。
英国ではすでに60年代に鍼灸が入ってきており、80年代には生薬が使われるようになってきた。ただ、英国の医療制度の中にはまだ完全に入り込んでおらず、健康食品やサプリメントの範囲を出ることはなかった。今後この法案の行方が、英国での中医学発展に大きなカギを握っているといっても過言ではない。
出典:新華社 2004年6月13日、東方早報 2004年6月15日より抜粋
担当:藤田 康介
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