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もとめられる野生人参や鹿茸、冬虫夏草など高価な中薬の正しい知識 

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 最近、中国の生薬市場において、高価な生薬に限ってよく売れる現象が起きている。これは生薬市場に限ったことではなく、我々が外来で使っている生薬に関してもそうで、薬の価格が安すぎると、もっといい生薬を入れてほしいと頼みにくる患者がいるぐらいだ。背景には、経済の発展に伴って、お金を出せる患者が中国で増加しているのが一因だ。  野生人参や鹿茸、冬虫夏草など中薬中でも特に高価な薬の三羽烏も値上がりが著しい生薬に属する。冬虫夏草にいたっては、美容、抗がん、壮陽、さらにエイズまでとにかく何でも効くような広告がまだ中国ではいたるところでみられる。これら「神様」扱いされてしまった生薬がブローカーの手に渡り、そして高値で取引されるようになる。  冬虫夏草は肺、脾に入る効能があり、肺気虚の患者に処方されることが多い。特に肺結核の治療では、中国では古くから用いられてきた。免疫力を高める作用や、癌などによる症状をある程度緩和させる作用は現代の薬理学の研究で示されているが、だからといって何でも効果があるというわけでは決してない。新華社の記事では、もっと理性的な態度で、市民も生薬の本質を理解すべきであると論説している。(写真は広州の生薬市場。山之内 淳氏提供) 

出典:新聞晨報 2004年6月23日より抜粋 

担当:藤田 康介

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