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発展途上国に欠かせない伝統医学、WHOがその安全の重要性を指摘
WHOが6月23日に発表した公報によると、世界の中でもとくに発展途上国を中心に日常的に疾病などの治療に伝統医学に頼るケースが増えているものの、その一方で正しく伝統医学を活用しないために生じる問題も増加傾向にあるとしている。そこでWHOでは各国の衛生部門と協力して、正しく伝統医学が活用されるように呼びかけていくことになった。
公報によれば、発展途上国の中で伝統医学や伝統医薬品をつかって疾患を治療したり、予防を行ったりする人々は、全体の80%を占めるとしており、非常に大きなウエイトだ。また先進国でも鍼灸などの伝統的な治療法が徐々に導入されつつある。
一方でWHO が世界142カ国に対して調査を行ったところ、99カ国で多くの伝統医学の医薬品が医師の処方なしでも使えることが明らかになった。そこでWHOは今後、各国で伝統医学を正しく応用していくために以下の指針を発表ている。
1.消費者に薬の有効性や毒性、副作用などの情報を提供する。
2.薬の副作用情報の収集とメカニズムと解明。
3.正しく伝統医学を理解するための宣伝活動。
4.伝統医学を扱う医療関係者の専門性とその登録制度。
5.現代医学に関わる人材と伝統医学に関わる人材の交流。
6.伝統療法と医薬品の医療保険体型への組み込み。
ここからわかるように、WHOは伝統医学の活用には積極であるものの、さらに慎重な態度で臨むような姿勢であることがわかる。
出典:新華社 2004年6月23日
担当:山之内 淳
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