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中医病院、患者が専門家に集中する弊害
上海に限らず、中国全国で西洋医学の病院に限らず、中医学の病院でも専門家と呼ばれる一定の経験を積んだ医師に診察をしてもらうことが非常に困難な状態になっている。予約しても1ヶ月や2ヶ月待ちはざらで、遠くから診察にやってくる患者の苦労は並大抵のものではない。
最近では、診察するための札を高く売りつけるダフ屋までが登場している。上海では専門家による診察料は1回30元から100元前後(400円から1300円ほど)だが、これにマージンをつけて患者に売りつけるというダフ屋が後を絶たない。これらダフ屋は、家族も動員して夜の間から病院付近で泊り込みで順番の札を獲得するそうだ。また、医師によっては半日の診察を20人以内と制限している場合もあり、患者からすれば診察するチャンスはますます少なくなる。一方で、若い医師に患者が少ないことが多く、人材育成の面でも問題が多い。中国の場合は、診察前に医師の学歴や年齢、専門に関する情報はほぼ公開されているため、患者はそれら情報をもとに医師を選ぶことになる。
出典:東洋学術出版社
担当:山之内 淳
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