中医学の東洋学術出版社：中国最新情報

　7月25日に上海で行われた上海国際生物技術と医薬研究討論会にて、エイズ治療における「カクテル療法」を開発した米国人の中国系研究者デビッド・ホー（何大一）教授が、「カクテル療法」が思いついたきっかけは、中医学にそのヒントがあったことを上海の地元紙、新聞晩報のインタビューで語った。
　カクテル療法は、エイズウイルスの変異が著しく、一種類の薬では対処できず、すぐに全身に拡散してしまうことに着目し、複数の薬を厳密に計画された服用計画にのっとって治療する方法だ。デビッド・ホー教授がエイズ治療に使う薬は新薬であるものの、このカクテル療法の発想のヒントは、中医学の弁証論治による生薬の複方にあるとした。
　現在、デビッド・ホー教授の「カクテル療法」による治療案は、アメリカの元NBA選手、アービン・“マジック”・ジョンソンに使われており、10年を越えた今も元気に活動している。　

出典：新聞晩報　2004年7月26日　
担当：山之内　　淳