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エイズの中医による治療プロジェクト、まずは2300人の患者を対象に
深刻化する中国のエイズ問題に、いよいよ中医薬が本格的に使用されるようになる。まず、河南省・河北省など5省にまたがる2300人のエイズ患者を対象に、中医薬を用いた治療が行われることが10月8日に国務院の記者会見で明らかになった。
すでに河南省では9000人が西洋薬によってエイズ治療が行われているが、そのうちの1812人に関しては薬物の副作用などにより西洋薬の治療が難しいという状況だ。結果、そのなかの1400人の患者が中医薬を用いた治療を行って欲しいと希望している。
中医薬を用いたエイズ治療は主に薬物治療を中心とし、弁証論治の基礎の元で、患者の症状を3期12型にそれぞれ分類し、治療原則を確立させたものを応用する。中医薬を用いることにより、感染症への対応や、免疫機構の調節、さらに患者のQOLを高めることが目的。
現在、中国では煎じ薬のほかに5つの中医医療機関が数種類のエイズ治療を目的とした中成薬を作っている。患者一人当たりにかかるコストが1日8元(約110円)程度で、経済的負担を大幅に軽減することもできる。農村部の患者が多いだけに、今後の取り組みには注目していきたい。
出典:青年報 2004年10月9日
担当:藤田 康介
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