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中国の中医薬エイズ治療薬、第Ⅱ期の臨床試験へ 

 中国では拡大するエイズ問題に関して、中医薬を導入する研究が最近積極的に行われている。1985年に中国で初めてのエイズ患者が報告されて以来、2003年までには感染者数は84万人、発病者は8万人となっており、すでに全国各地に広がっている。
 そこで、中国中医研究院基礎理論研究所が中国国家科技部社会公益基金の援助を受けて「中医薬によるエイズ治療」の研究を続けている。すでに80年代からアフリカ・タンザニアと共同で、中医学の弁証論治を用いて治療を行い、4種類の処方から一番治療効果が高かった「中研2号」処方を定め、実際に44人の患者に投与した。3ヶ月の臨床観察の結果、45~55%の割合で何らかの効果が見られたとしている。
 今回、エイズ治療薬として開発された中成薬は克艾特膠嚢と呼ばれる。中国国家薬品審評センターの審査をうけ、今回、中国国家食品薬品監督局から第Ⅱ期臨床試験へ向けての批准を受けた。エイズ治療を目的の中成薬としては初めて。
 近日開催された中医薬によるエイズ治療科学技術報告会でも、この中成薬についての報告がなされた。その中で、中国中医研究員の莫以賢研究員が創立した「正血医学」理論をもとに、海洋生物や高山植物からの有効成分を使った克艾特膠嚢の発表が行われた。すでに2001年7月から河南省、河北省、北京などでは148例の患者に使われており、免疫関係の指数が上昇したり、併発症をやわらげるなど一定の成果を挙げていることが報告された。 

出典:新華社 
担当:山之内 淳


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