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中国の抗生物質の規制から心配される中医薬の濫用
江蘇省で11月に開催された第16回全国医院薬剤科主任会において、国家食品薬品監督管理局安全監督司の白恵良司長によると、最近中国全国的に中薬の使用による副作用の報告が増えてきていることを指摘した。その中で、中国人の間でも、中薬には副作用がなく安全だと信じ込んでいる人が少なくなく、合理的な使い方をするように呼びかけている。
抗生物質の乱用から、政府がその使用に規制をかけたため、一般人でも抗生物質の濫用の危険性については徐々に理解されるようになってきた。その反動で、黄連素や牛黄解毒片、銀翹片などの一般に抗菌作用があるといわれている中成薬を使う人が急増している。その結果、甘草を摂取しすぎて水腫や頭痛、高血圧になったり、人参を食べ過ぎて嘔吐や不眠などの中枢神経が興奮した症状を訴える人もいる。
現在、中国では243種類の生薬に関して、その副作用が確認されており、かならず中医師の指導のもとで服用するように呼びかけている。また中成薬に関しても、たとえば銀翹解毒片ならば、外感風寒の症状に、川貝止咳露は外感風寒の咳に使う・・・、など基礎的な知識を把握する必要があるとしている。
出典:新聞晨報 2004年11月5日
担当:岸田憲次
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