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日本漢方の動きが気になっている中国の中医学
中国の経済新聞『第一財経日報』の報道によると、中国工程院院士姚新生氏のコメントとして、日本の一部の関係者の間で「漢方医学」を「東洋医学」に名前を変えて、WHOの支持を得ようとする動きがあるとし、さらに中国の中医学は亜流で、日本の漢方薬こそが東洋医学であるという人が少なくないことを紹介している。
そのなかで、中国の中医薬の研究に関しては、日本など先進国に遅れをとっており、国際市場のシェアも漢方薬が80%を占めているとしている。日本が製造している漢方製薬は210種類を超えており、160億米ドルの全世界の市場のなかで、中国が占める割合は5.8億米ドルに過ぎず、そのなかで中成薬として中国製品が出回っている量は1.26億米ドルほどだ。一方で、中国も毎年1億米ドルの海外産中薬を輸入している。
しかし、中国としては、その処方の多くは中国から出て行ったものであり、知的財産権の保護に関しても動き出す必要があると訴えている。現在、中国の中薬の殆どは知的財産権を申請することができず、多くは政府行政の政策保護の下で守られている。さらに、多くの中成薬に関して中国の製薬企業は成分や薬効に関して十分な根拠をえることが出来ず、国際的な知的財産権の申請には大きな障害となっている。
中国のいわゆる「中薬に現代化」にはまだまだ問題が山積している。
出典:『第一財経日報』
担当:岸田 憲次
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