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中国の中医で不足する人材、山東中医薬大学学長のコメント
いかに中医学の専門家を育成するか、という問題はかなり前から討論されているテーマだ。現在、中国では人民大会が開催されており、この中で人民大会に参加した山東中医薬大学学長の王新陸委員が取材に答えている。その中で、中国では現在、現代中医学と中西医結合の人材は増えてきたが、一方で伝統中医学に携わる人材が不足していると訴えた。その中で中医学の人材は、さまざまな特徴があるべきだとし、現代科学を重視した中医学もあれば、西洋医学から中医学に近づくことも必要である。しかし肝心の伝統的な中医学を疎かにしてはならないと強調している。
このような背景のもので山東中医薬大学では、1980年代に中医学少年班を3期にわたって作ったことがあった。この班では、西洋医学はほとんど勉強せず、中医学の古典経典の学習に重点を置いた。しかし、残念ながら継続されることがなかった。
純粋な伝統中医学を発展させるには、卒業後の進路を十分に確保しておく必要がある。また現在の医師国家試験における中医学の比重は非常に少なく、西洋医学が非常に重視された傾向になっている。これも純粋な伝統的中医学の発展の阻害となっている。
中国の医師には、もともと西洋医師・中医師・中西医結合医師の3種類が存在する。そのため、異なる専門に対しては異なった試験が必要なわけで、その専門を生かせる舞台を作り上げることも大切だとしている。
出典:中国中医薬報 2005年3月4日
担当:岸田 憲次
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