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河南省の旧家から中医学の古書が大量に発見 


 河南『東方今報』の報道によれば、河南省鶴壁市淇県の劉福海さん宅から1700冊もの清代皇宮の医学書が見つかった。発見された書物のほとんどは清代前期のものだが、一部明代後期のものもある。特に『本草万方』、『小児推拿広益』、『絵図鍼灸医学』などはほぼ完全な形で見つかっておりかなり貴重である。『本草万方』は国内では初めて発見された本であるほか、また『七十二翻』に関しては書籍に記載はあったものの今まで現物が見つかっていなかった。
 これら書物の範囲は、外科・内科・婦人科などさまざまな分野にわたるが、中でも婦人科の本が多い。家からこれらの本を見つけた劉さんは、中国各地の中医薬大学の専門家に鑑定を依頼し、かなり貴重なものであることが分かった。
 劉さんの祖父代にあたる劉春堂は清代の御医をしており、1900年に中国が列強の侵略を受ける中で、外国人の手によって故宮にあるさまざまな財宝が持ち出された。しかし劉春堂はこれら貴重な本を荷車に積んで、なんとか故宮の太医院蔵書から持ち出し、河南省の自宅まで運んだという。さらに、日中戦争の期間中は、戦乱から逃れるために、これら書物を地下に隠すなど、保存に相当な努力が行われてきた。最近になって貴重な本が家にあることが広く知られるようになると、安全のために金庫に保管されていたこともあった。
 ただ、一部書物は保存状態が良くないため、早急に保存保護が必要であるとしている。今まで多くのブローカーがこれら書物を売らないか声をかけてきたが、劉さんは頑固として手元に残してきた。 

出典:『東方今報』 
担当:山之内 淳


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