中医学の東洋学術出版社：中国最新情報

　北京中医薬大学とシンガポールの南洋理工大学が合作の協定を結び、生物学を基礎とした中医学の人材を育成するためにダブル学士の制度を設立する。すでにシンガポールなど東南アジア地区の学生を中心に200名の応募がある。
　このカリキュラムは5年制で、まず前半3年間をシンガポールで学習する。ここでは主に生物科学に関する内容を履修し、中医基礎に関する内容も合わせて勉強する。中医学の内容に関しては北京中医薬大学が教員を派遣する。後半2年間に関しては、北京中医薬大学へ学生が赴き、臨床を中心とした科目を履修する。さらに後半2年間の中でも、生物科学に関する課程はシンガポール南洋理工大学より教員が派遣される。
　現在、シンガポールでは中医学が法律上認可されており、国家資格を有する中医師・鍼灸師は4000名に及ぶ。しかしシンガポールでは一部専門学校や大学院の修士課程があるものの、大学学部の教育制度はまだ確立されておらず、今回のプロジェクトはシンガポール政府の支持の元で行われている。　

出典：中国中医薬報　2005年4月20日　
担当：山之内　淳