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生薬をうまく煎じるための豆知識
生薬を如何に煎じるか、という問題は薬効に直接関係が出てくるため、非常に大切な問題のひとつである。ここでは、ちょっとした工夫で煎じたあとの効果が変わってくる。たとえば、中薬を水に漬けておく時間だが、長すぎるのも問題がある。実は、中国の関係部門が茶の葉をもとに研究を行ったところ、1時間を越えて水に漬けておいた茶の葉の場合、鉛などの重金属が容易に溶け出す可能性があることを指摘している。
まず、薬を煎じる場合、一番望ましいのが蒸留水をつかって煎じることだ。水道水には塩素などが含まれており、これらが中薬内の物質と反応して、時には人体に有害な物質を形成してしまう。そこで、鍋に生薬を入れる前に、まず蒸留水で黄耆や丹参を洗い、それから沸騰水で煮詰める。このとき、表面にアクが出てくるので、その表面を取るのがポイントだ。そして、火を弱めてすこし時間をかけて煮詰める。1度目の煮汁を取り出した後に、また沸騰水に煮詰めて2度目の煮汁を取り出す。このようにすれば、水に長時間に漬けとく必要も無く、さらに生薬のアクも取り除くことができる。さらに、有効成分の分解を極力さけることができるというわけだ。
出典:健康時報 2005年4月7日
担当:山之内 淳
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