中医学の東洋学術出版社：中国最新情報

　最近、中国の中医薬大学では中医体質論の研究が盛んだが、これは中医理論に基づいて、個々の形態や生理、心理における違いを重視して、医療において実践していこうというものだ。中国政府が力を入れている「中医理論基礎研究項目」計画の一環として行われる研究で、体質に関しては北京中医薬大学の王琦教授が提唱してきた。王琦教授は、中医学の古典文献に基づき、現在の臨床現場での実情と結合させて中医学における体質理論を研究している第一人者だ。
　9月24日、中国国家中医薬管理局の科教司、賀興東元司長、プロジェクトを行う機関として北京中医薬大学の副校長王慶国教授ら関係者30人が参加して「因人制宜思想に基づく中医体質理論の基礎研究」プロジェクトの始動式典が開催された。このプロジェクトでは北京中医薬大学を中心に、中国国家教育部・中国国家中医薬管理局・中国国家自然科学基金が資金を拠出しており、国を挙げての研究プロジェクトとなっている。
　　

出典：中国中医薬報　2005年9月　
担当：山之内　淳