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広東省の生薬輸出、障害は在留農薬・重金属問題
中薬の世界進出は中国の長年の夢でもある。もともと中医学から生まれた中薬は、中国にとって絶対的優勢があるはずだった。ところが、実際はそうでもない。
中国の税関当局のデータによれば、広東省が今年8月までに輸出した中薬は6436万米ドル、去年の同時期を比較すると11.2%の増加となっている。主な輸出先はアジア諸国で、全体の9割以上を占め、次の米国、EU諸国と続く。しかし、昨今先進諸国が農薬や重金属に関する規定を強化し、中国国内企業にとっては大きな脅威となっている。中国の関係部門によれば、生薬の7割は農薬などによって汚染されているという。
そこで、WHOが中心となって、残留農薬測定規準を設け、観測を強めている。韓国も2005年1月にWTOに対して生薬に42種類の農薬と5種類の重金属の残留値を測定するように提案を出している。これが採用されると、WTO加盟国の間での規準となるため、中国にとっては大きな障害となることは必至だ。
広東省では比較的早くから対策に取り組んでおり、中国の中薬産業のモデルとなるように研究が行われている。ここ数年が正念場といえそうだ。
出典:羊城晩報 2005年10月14日
担当:岸田 賢治
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