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慢性肝臓病の治療、補腎も忘れずに
上海市中医肝病臨床医学センター主任の王霊台教授によると、最近の実験の結果から、補腎法が慢性肝臓病の治療に効果があることを明らかにした。
肝臓病大国の中国には、8000万人の患者がいるといわれているが、それだけに中医学なども導入した慢性肝臓病や慢性肝炎の治療の研究は盛んだ。その中で黒ゴマや核果(梅や桃などの)には豊富にビタミンEが含まれており、さらにコレステロールをあまり含まないため補腎作用のある食品としてはもってこいだと指摘している。
中医理論では、肝と腎の関係は非常に大切で、肝主血・腎主精なので、血と精の相互変化や「肝腎同源・精血同源」の考え方からもその重要性はいわれているが、そのためにも肝の治療には腎による介入も忘れてはならない。上海市では中医学の専門家たちが1970年代より肝臓病に効果のある方剤の研究を行っているが、この間に中心となる処方は4回改定され、現在は主に甜蓯蓉・何首烏・枸杞・丹参を使った処方が中心。枸杞・甜蓯蓉はホルモンの働きを活発にさせ、免疫力を高めるほか、抗癌作用もある。丹参には肝臓の血流を増加させる働きがある。さらに肝臓細胞の再生を促す作用が最近の研究で明らかになっている。
もちろん、日常生活の食品からも補腎を行うことができる。その代表的な食べ物が山芋・百合・黒豆・木耳・ネギ・シイタケ・ニンニクなどがそうだ。さらに、上海地区で20%近くいるとされている脂肪肝の治療でも、補腎法は一定の作用があるとしているが、肝硬変を未然に防ぐためにも早期の治療を呼びかけている。
出典:新聞晨報 2005年10月30日
担当:山之内 淳 整理
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