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難しい生薬「胎盤」の管理

 膏方の季節になると欠かせない生薬が「胎盤」だ。膏方に入れる場合もあれば、粉にしてカプセルにいれて服用する場合もある。中医学的効能は「扶正補虚・養血填精・補腎温陽・益気健脾」などが挙げられる。

 じつはこの胎盤、管理が厳しいはずなのに、相変わらず中国の自由市場に西洋人参などとともに商品として並べられていることがある。

 上海市の場合、一般に正規の産婦人科で妊婦が自分の胎盤を必要としない場合は、書類に記入して病院に委託して胎盤を処分する。もし、健康な胎盤であれば、病院は上海市生物製品研究所に渡され処理される。

 一般に、多くの妊婦は病院に胎盤の処理を委託するために、市場に流れ出てくることはほとんどありえない。

 ところが、なぜか市場に胎盤が大量に販売されていることがある。値段は50グラムで40元(600円)ほど。実は、上海市以外の地区ルートから胎盤が市場に仕入れられていて、これが問題になっている。

 上海でも滋養強壮として生薬処理された「胎盤」には根強い人気があり、そのためにも薬材の衛生管理が欠かせない。中国政府衛生部では、個人などが勝手に胎盤を売れないように、規制監督を強化する一方、市民には胎盤は正規の薬局で購入するように呼びかけている。 

出典:新民晩報 2006年1月25日 
担当:岸田 賢治


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