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中国の巷にあふれている偽物生薬
今に限ったことではないが、中国の生薬市場には偽物の生薬があふれており、生薬を購入する際は極めて専門的な弁別が必要である。このことに関して、興味深い記事があった。
遼寧省に住む80歳のベテラン薬剤師は、ここ20年間にわたって市場に売れている偽物の生薬探しを日課としている。特に、同じような姿形をした動植物にすりかえることが多いとして、この老人は「中医学は将来、偽生薬によって潰されてしまう」と嘆いている。
この王薬剤師は18歳の時から、師匠について生薬の弁別を学んできた。典型的な伝統的な生薬薬剤師。そのため、生薬をみれば、本物かどうかの判断をつけることは一目瞭然だ。彼によれば、中国で生薬の品質が最もよいとされた遼寧省の生薬市場でも、偽生薬による汚染が進んでいるという。
遼寧省の中でも、大連の生薬市場は規模も大きい。あわせて800種類の生薬が使われている。しかし、これまでの彼の調査で180種類の偽生薬が見つかっており、全体の25%にまでになる。
生薬市場の店に少し入るだけで、鹿鞭・山参・川貝・西洋参・蔵紅花・冬虫夏草などを見つけた王薬剤師、さらに1グラム=25元の冬虫夏草では、服用すると下痢になるとか。
王薬剤師によれば、最大の原因は生薬を正確に弁別できる人の不足があると訴えている。病院も故意に患者を騙そうとしているわけではなく、問題は人材不足。生薬を専門に勉強している大学生でも、正確に弁別できる人は少なく、後継者の問題が改めて深刻であることがわかる。
出典:中国中医薬報 2006年3月29日
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