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『六味地黄丸』は健康食品にあらず
最近、中国では人々の健康への意識への高まりで、中医学で有名な薬、六味地黄丸を健康食品のように気軽に服用している人が増えている。とくに、一部の男性の間では、六味地黄丸を保腎壮陽があるものとして服用している人もいるぐらいだ。
このような現象に対して、中医学の専門家たちは注意を促している。六味地黄丸は、中医学では補陰補腎の生薬としてよく使われ、腰痛などに処方することもある。しかし、腰痛といってもさまざま原因があるわけで、ヘルニアや結石など原因をはっきりとさせなければならず、腰痛=腎虚だから六味地黄丸を服用すればよいという単純なものではないことを訴えている。
さらに、六味地黄丸の場合、全体に滋潤性質の生薬が多く、長期にわたって服用しすぎると、脾胃の働きを低下させ、食欲などに影響をもたらすこともある。また、脾が湿を受けすぎて、下痢を起こす可能性もある。よって、すべての人が六味地黄丸を服用していいというわけではない。
中国の民間では、「十男九腎虚」と呼ばれるように、10人の男性のうち、9人は腎虚であるという俗語も昨今の補腎ブームに拍車をかけているようだが、医師の指導のもとで服用するように呼びかけている。
出典:新華社 2006年5月16日
担当:山之内 淳
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