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副作用が問題化している魚腥草注射剤、研究討論会が開かれる
2006年7月18日、中国中医科学院中薬研究所で、最近副作用問題が頻発している魚腥草注射剤についての科学的問題を討論する研究会が開催された。
中国では、これまでに多くの生薬が注射剤として開発され、患者に点滴されることが多く、一定の効果を見せていた。ところが、最近、副作用の報告が相次いでおり、これら製剤を製造している企業では経営に深刻な影響を与えているところも出ている。また、魚腥草注射剤を臨床で使うことをとめている地区も出ている。
この研究会では、生薬をつかった注射剤は、これまでの中医学の伝統的な服用方法とはことなる、まったく新しい分野での発展だとして、その成果を認めている。とくに、重篤な患者で、生薬などがまったく服用不可能なケースで威力を発揮し、中国の西洋医学の世界でも一定の支持を得ている。そのため、中医学の現代化のためには、注射剤の発展は欠かせないとされていた。
しかし、魚腥草注射剤も含む、これら注射剤の多くは1970年代に開発され、認可されるまでの基準が甘く、さらに魚腥草注射剤の場合、他の医薬品と併用した場合のデータがほとんど蓄積されていなかった。また製品の安定性についても、まだまだ検討する余地があるとsている。
とくに、今回の魚腥草注射剤で発生したアレルギー反応なども含む副作用では、他の医薬品と同時に使った場合に発生しており、速やかに副作用反応に対するデーターベースを作るように呼びかけている。
中薬研究所の黄璐琦所長は、まず各専門家が魚腥草注射剤に関する研究課題を早急に討論し、中国全国の研究機関で一致して基礎研究を行うべきだとしている。
出典:中国中医薬報 2006年7月21日
担当:山之内 淳
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