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上海市、地域医療に中医薬を大幅導入
上海市では、市内の地域医療に中医薬を大幅導入する方向で、政策の整備を行っている。
ここ数年、地域医療に大幅な財政投入を行っている上海市は、2005年までに227箇所の地域医療を担当する社区衛生センターの整備を行い、中医学に関しても市内33箇所に上海市社区中医薬サービスモデル医院を設置して、住民が徒歩15分以内で中医学治療、予防、保健、リハビリなどの医療サービスが受けられるような制度化を行っている。
この33箇所の上海市社区中医薬サービスモデル医院は、上海市全体の社区衛生センターの14.5%を占めている。また、それ以外の社区衛生センターでも中医薬による医療サービスが行われており、中医学を利用する患者の数も社区衛生センターを訪れる患者全体の約24パーセントにまで成長した。
2005年の上海市中心部における中医学の処方の患者一人あたりの平均価格は62.11元、一方で西洋医学の処方の平均価格は116.44元となっている。
また、総合病院と社区衛生センターとのつながりも重視されている。上海中医薬大学付属竜華医院では、徐匯区の社区衛生センターと提携して、ベテランの専門家や中医師を地域に派遣して、広く一般市民も高度な中医医療が受けられるようにしている。
中医薬による医療は、医療費が安くつくだけでなく、一定の治療効果が期待されるため、地域医療での活用が期待されている。
出典:中国中医薬報 2006年9月7日
担当:岸田 賢治
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