新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 中国の経験に学ぶ
【4月3日 世界中連・特別講座】
4月3日,世界中医薬学会連合会(世界中連)は,世界の会員向けに,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療経験を共有する目的で,特別講座をネット配信した。
このたび,特別講座のうち,仝小林教授(中国科学院院士)と黄璐琦教授(中国工程院院士)の講座について,世界中連より,日本語に翻訳して配信する許諾を得たので,準備ができたものから順次公開する。
■<新型冠状病毒肺炎中医認識与治療> 仝小林院士
邦題:新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の中医の認識と治療
内容:最初に感染が広がった湖北省武漢にいち早く入り治療にあたった仝小林教授(中国科学院院士)による特別講座。仝教授は本疾患を「寒湿疫」と捉え,特に早期の治療で,温疫との違いを強調している。
「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の中医の認識と治療」仝小林(中国科学院院士)(PDF)
※スライド(中国語)と口述部分の逐語訳(日本語)
■<新型冠状病毒肺炎中医診療経験分享> 黄璐琦院士
邦題:新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の中医診療経験を分かち合う
内容:最初の国の中医医療チームを率いて,武漢に入り治療にあたった黄璐琦 教授(中国工程院院士)による特別講座。講座では,重症・危篤患者を対象とし た金銀潭医院と,軽症・普通型を対象とした東西湖方艙医院と将軍路街衛生院に おける経験をそれぞれ紹介。さまざまな重症度において中医が有効であったと強 調。さらに彼らが用いた「化湿敗毒方」(後に顆粒剤になる)についても紹介し ている。
「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の中医診療経験を分かち合う」黄璐琦 (中国工程院院士)(PDF)
※スライド(中国語)と口述部分の逐語訳(日本語)
【3月26日 張伯礼院士・講座】
3月26日に行われた,張伯礼院士(中国工程院院士,天津中医薬大学学長)によるCOVID-19に対する中医の経験を分かち合う講座。
■<中西医結合救治新冠肺炎-中国方案的亮点> 張伯礼院士
邦題:COVID-19に対する中西医結合治療-中国方式の優れた点
内容:1月27日に武漢入りして,中医チームを率いてCOVID-19の治療において中医を積極的に用いた張伯礼院士(中国工程院)による特別講座。講座では,COVID-19に対する中医学の認識・隔離施設や臨時病院での中医薬の使用意義,重症・危篤に対する中西医結合の取り組みについて紹介。現代医学的な知見と中医学の認識を交えた解説に,中西医結合の価値がみられた。
「COVID-19に対する中西医結合治療-中国方式の優れた点」張伯礼院士(中国工程院)(PDF)
※スライド(中国語)と口述部分の逐語訳(日本語)