新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 伝統医学でできること
中医セルフケアのすすめ
2019年12月に中国湖北省の武漢市で広がり始めた新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は,現在,中国では収束に向かっているとされているものの,わが国においては先日,政府より緊急事態宣言が布告され,さらなる感染拡大を封じ込められるかどうかの重大局面を迎えています。
中国では感染拡大の早期より,治療の初期・中期・重症期・回復期のすべてで中医が介入してきました。残念ながらわが国では伝統医学の介入が表立ってはいませんが,“三密”を避け,手洗いを徹底するのはもちろん,プラスαで,伝統医学でできることは何かを考える時期にきています。
今回のCOVID-19では,重症者の命を救うことはもちろん大切ですが,軽症者を重症化させない取り組みも同様に重要です。特に感染者の増加に伴い,軽症者を自宅待機させる方針が示されており,このなかで伝統医学からセルフケアの提案ができるのではないかと考えます。
そこで,医師・薬剤師・鍼灸師の先生方より,中国伝統医学の知恵を活かした“セルフケア”に関するご提言を募集します(henshu@chuui.co.jp)。
なお,ここでは治療(Cure)を対象としたものは取り上げません。また特定の商品を取り上げることもいたしません。
【特別寄稿】
4月9日,“賀氏火針派”で知られる賀普仁先生のご子息で鍼灸師の賀偉先生から,伝統医学を活用したセルフケアの文章を寄稿していただきました。
「免疫力アップの【養生法】」 賀偉(精誠堂鍼灸治療院・鍼灸師)(PDF)
【特別寄稿】
『乾くんの教えて!中薬学』の著者であり,現在
『中医臨床』において「乾くんの教えて!望・聞・問・切診」を連載中の石井尊子先生から, COVID-19の流行に対し,伝統医学を活用したセルフケアの参考になればと,中医学における疫病の考え方をマンガで紹介する書き下ろし原稿をお寄せいただきました。
題して,特別番外編「乾くんの教えて!中医疫病」です。
中医学では疫病をどう捉えているのか,傷寒や温病との違いなどについて,『温疫論』(清・呉又可)を軸に,その他の文献も参照しながらわかりやすく描いていただきました。
*なお無料公開しておりますが,著者権は著者に帰属いたします。
特別番外編「乾くんの教えて!中医疫病」 石井尊子(PDF・全9ページ)